男女ともに悩まされる腰痛・・・ラクにするには?

 

こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局のサキコ@クリニック勤務です。

前回は頭痛にもつながる「肩こり」についてれいこさんにお伝えしました。

「れいこさん、頭痛だけじゃなく腰痛にも悩んでいるんですね」

れいこさん、長時間座り続けているとどうしても腰が痛くなってしまうそう。これって、よくあることだと思っていませんか?腰の痛み、実は男性の痛みのお悩み第1位。女性も第2位という調査結果があるんです!※1みなさんも、れいこさんのように、「よくある痛みだから」とそのままにしていませんか?今回は、誰でもできる腰痛の対策や予防法をお伝えします。

 

厚生労働省「2019年国民生活基礎調査の概況」よりミナケア作成(再掲)

 

そもそも、腰痛の原因ってなんだろう?対策できるものなの?

腰痛の原因は、特定できないものがなんと約85%!※2。特定できない理由は、腰に負担のかかる生活習慣、血流の悪化、筋肉のコリや筋力の低下、心理的ストレスなどさまざまな要因が絡んでいるから。

「簡単にできる腰痛対策?そうですね、例えば・・・」

抱き枕を使ってみましょう。片足を90度以上お腹のほうに引き寄せながら抱きつき、横向きで寝ることで腰痛の改善が期待できますよ。背骨をまっすぐにすることを意識してくださいね。

女性の場合は妊娠で腰痛を感じることも。お腹が大きくなるにつれ、カラダの重心が前になるため、背中から腰にかけての負担が増えます。また、妊娠時のホルモン(黄体ホルモン)の影響もあるといわれています※3。対策としては、伸縮するタイプの骨盤ベルトがおすすめ*。

*必ず主治医に相談のうえご使用ください

あなどれないイスや姿勢。 腰痛を感じたらどう座ればよい?

イスや座り方で、腰痛は大きく変わります。 

理想の座り方は、イスに深く腰をかけ、足裏全体が床についている状態。さらに、イスとひざの間を手指が入るぐらい空け、太ももに力がはいっていない姿勢がベスト。高さを変えられるイスや、クッションなどを使って理想の座り方ができる環境づくりをしましょう※4。

「れいこさんは、足を組んでしまう癖があるんですね」

正しい座り方で仕事をしていても、ずっと同じ姿勢では痛くなります。

足を組むと一時的にラクにはなりますが、カラダがねじれてしまいます。足を組みたくなったときは、足元に箱や厚い雑誌を置いて片足だけ上げてみましょう※5。たまに立ち上がって腰を伸ばし、姿勢を変えるのも効果的※4。家であれば、イスの上であぐらをかくこともおすすめです。

 

下半身ストレッチがポイント!腰痛にならないための予防法

予防のためには、普段から下半身や腰、背中の筋肉の状態を良好に保つ基礎が大切。具体的にはストレッチが効果的です※6。腰に違和感がない時から、仕事の合間など、できるときに行いましょう。

こんな腰痛は危険!病院へ行きましょう

「放っておくと危険な腰の痛みもあるんですよ」

例えば、じっとしていても痛みが引かない、足のしびれや麻痺、尿・便の失禁などを伴う、熱がでる、痛みが徐々にひどくなるなどの場合はすぐにかかりつけの病院へ※7放っておくと危険な病気(大動脈解離やがんなど)が隠れている場合があります。かかりつけ医がいない場合、まずは整形外科を受診しましょう※8。

病院では、医師の判断で検査・治療となりますが、大半のケースはまず痛み止めの湿布や薬が処方され、しばらく様子をみることになります※7。

「自分で湿布を選ぶ場合ですか?種類があって選ぶのが難しいですよね」

市販の湿布には冷感タイプと温感タイプがあります。急な炎症があるときは冷感タイプ。慢性的な症状には、自分が気持ち良いほうを選びましょう。ただし、1〜2週間効果がなければ、病院へ行きましょう※7。

 

れいこさんは月経時にも腰痛や色々な痛みを感じることがあるそう。

「では、月経時の痛みやPMS(月経前症候群)についてもれいこさんにお伝えします!」

 

監修:

宋美玄先生 産婦人科医、医学博士

2001年、大阪大学医学部卒、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い:妊娠・出産の心得 11か条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)などがある。

参考資料:

※1 2019 年 国民生活基礎調査の概況 厚生労働省

※2 安全衛生対策2013 腰痛対策 厚生労働省

※3 妊娠・出産をサポートする女性にやさしい職場づくりナビ 厚生労働省委託 母性健康管理サイト

※4 理学療法ハンドブック③腰痛 公益社団法人 日本理学療法士協会

※5  別添 職場における腰痛予防対策指針 厚生労働省

※6  職場における腰痛予防サイト 厚生労働省

※7 わかりやすい病気のはなしシリーズ45 腰痛 一般社団法人日本臨床内科医会

※8 腰痛 公益社団法人日本整形外科学会

 

コリを放置すると頭痛になる?今日からできる予防と対策

 

こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局のサキコ@クリニック勤務です。

クリニックにやってきたれいこさん。前回は肩こりからくる頭痛にも悩まされいるというれいこさんに、肩こりを軽くするストレッチや予防法などをお伝えしました。

ステイホームで起きる「緊張型の頭痛」!どんな対処法がある?

 「れいこさんは、ステイホームで肩や首のコリがひどくなったんですね?」

 ステイホームにより、同じ姿勢で座ることが多くなり、肩や首のコリがひどくなったというれいこさん。基本的なセルフケアはさきほどご紹介したとおり。家の中ならではのケアとしては、入浴や蒸しタオルなどで肩を温めることも効果的※1。あとはテレワーク中でも、上半身のストレッチや、軽い散歩などの運動をはさむことで、ステイホームによる肩や首のコリを解消しましょう。

 

四十肩、五十肩といった病気も。単なる肩こりととらえず、受診したほうが良い場合もある?

 肩にコリを感じるだけではなく、肩が上がらない、突然痛みが出てきたという場合は病院へ四十肩や五十肩といった病気が隠れていることもあります。

肩の痛みは、髪を整えたり服を着替えるなどの日常生活を難しくすることも。ひどい時は肩が動かなくなってしまうので、放っておくのは危険!

病院では、アームスリングなどで肩を安定させたり、鎮痛剤の内服、注射などをおこなう場合もあります。

普段からよく肩をつかう人や長時間同じ姿勢をとりがちな人は特に気をつけて。四十肩や五十肩の予防のためには、痛みがない時から肩を動かすことが大切。肩まわりを動かすストレッチを意識的にとりいれましょう※2。

監修:

宋美玄先生 産婦人科医、医学博士

2001年、大阪大学医学部卒、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い:妊娠・出産の心得 11か条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)などがある。

参考資料:

※1 「肩こり」 公益財団法人日本整形外科学会

※2 「五十肩(肩関節周囲炎)」 公益財団法人日本整形外科学会

コリを放置すると頭痛になる?今日からできる予防と対策

 

こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局のサキコ@クリニック勤務です。クリニックにやってきたれいこさん。その症状から、片頭痛と診断されました。しかしれいこさん、まだ頭痛に関して気になることがあるとか・・・

「え?『肩こりからくる頭痛についても知りたい』、ですか?」

前回お伝えしたとおり、よくある頭痛は2種類。れいこさんが悩まされている片頭痛と、肩や首のコリからくる緊張性頭痛があります※1。れいこさん、コロナ禍のステイホームで肩や首のコリが辛く、そこからくる頭痛についても心配とのこと。

 

慢性的な肩こり。どのように軽くする?

れいこさん以外にも、肩こりを感じている女性はたくさんいます。国の調査でも、女性に一番多い自覚症状が「肩こり」でした※2。肩こりは、首を支えている筋肉量の違いやバストの重み等から女性のほうが多いと言われています。

厚生労働省「2019年国民生活基礎調査の概況」よりミナケア作成

肩こりは上半身(首・肩・背中)の筋肉がこわばり、血行が悪くなることが原因。パソコンやスマートフォンの操作で長い時間同じ姿勢をとっていると起きるんです。そのため、セルフケアとしては上半身ストレッチや筋肉まわりをほぐす運動が効果的※3。

お仕事中や作業中も適度に休みをいれて、意識的に上半身を動かすようにしてくださいね※3。

「POSITIVE SHARING  こころの耳 厚生労働省」をもとに株式会社ミナケア作成

「なるほど、普段は自分で肩を揉んだりたたいたりしてるんですね・・・」

 よくある誤解ですが、肩こりは、揉む・たたくだけでは限界があります。自分で力を込めて揉んだりたたいたりすると、かえって筋肉を緊張させてしまう場合もあるので要注意です。周りで肩こりに困っている人がいる場合は、肩揉み、肩たたきをしてあげるのではなく、ストレッチに誘いましょう

「れいこさんは、カバンを持つとき同じ肩でもっていませんか?」

 ずっと同じ肩で荷物を持つことはできるだけやめましょう。例えば、小さいお子さんがいて抱っこをする場合、抱っこひもは斜めがけのスリングタイプより「ベビーラップ」という、シンプルな布を赤ちゃんごとカラダに巻きつけるタイプがおすすめ。肩への負担が軽くなりますよ。

 

監修:

宋美玄先生 産婦人科医、医学博士

2001年、大阪大学医学部卒、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い:妊娠・出産の心得 11か条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)などがある。

参考資料:

※1 頭痛 女性の健康推進室ーヘルスケアラボ

※2 2019 年 国民生活基礎調査の概況 厚生労働省

※3 POSITIVE SHARING  こころの耳 厚生労働省

コリを放置すると頭痛になる?今日からできる予防と対策

 

こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局のサキコ@クリニック勤務です。クリニックにやってきたれいこさん。その症状から、片頭痛と診断されました。しかしれいこさん、まだ頭痛に関して気になることがあるとか・・・

「え?『肩こりからくる頭痛についても知りたい』、ですか?」

前回お伝えしたとおり、よくある頭痛は2種類。れいこさんが悩まされている片頭痛と、肩や首のコリからくる緊張性頭痛があります※1。れいこさん、コロナ禍のステイホームで肩や首のコリが辛く、そこからくる頭痛についても心配とのこと。

 

慢性的な肩こり。どのように軽くする?

れいこさん以外にも、肩こりを感じている女性はたくさんいます。国の調査でも、女性に一番多い自覚症状が「肩こり」でした※2。肩こりは、首を支えている筋肉量の違いやバストの重み等から女性のほうが多いと言われています。

厚生労働省「2019年国民生活基礎調査の概況」よりミナケア作成

肩こりは上半身(首・肩・背中)の筋肉がこわばり、血行が悪くなることが原因。パソコンやスマートフォンの操作で長い時間同じ姿勢をとっていると起きるんです。そのため、セルフケアとしては上半身ストレッチや筋肉まわりをほぐす運動が効果的※3。

お仕事中や作業中も適度に休みをいれて、意識的に上半身を動かすようにしてくださいね※3。

「POSITIVE SHARING  こころの耳 厚生労働省」をもとに株式会社ミナケア作成

「なるほど、普段は自分で肩を揉んだりたたいたりしてるんですね・・・」

 よくある誤解ですが、肩こりは、揉む・たたくだけでは限界があります。自分で力を込めて揉んだりたたいたりすると、かえって筋肉を緊張させてしまう場合もあるので要注意です。周りで肩こりに困っている人がいる場合は、肩揉み、肩たたきをしてあげるのではなく、ストレッチに誘いましょう

「れいこさんは、カバンを持つとき同じ肩でもっていませんか?」

 ずっと同じ肩で荷物を持つことはできるだけやめましょう。例えば、小さいお子さんがいて抱っこをする場合、抱っこひもは斜めがけのスリングタイプより「ベビーラップ」という、シンプルな布を赤ちゃんごとカラダに巻きつけるタイプがおすすめ。肩への負担が軽くなりますよ。

 

ステイホームで起きる「緊張型の頭痛」!どんな対処法がある?

 「れいこさんは、ステイホームで肩や首のコリがひどくなったんですね?」

 ステイホームにより、同じ姿勢で座ることが多くなり、肩や首のコリがひどくなったというれいこさん。基本的なセルフケアはさきほどご紹介したとおり。家の中ならではのケアとしては、入浴や蒸しタオルなどで肩を温めることも効果的※4。あとはテレワーク中でも、上半身のストレッチや、軽い散歩などの運動をはさむことで、ステイホームによる肩や首のコリを解消しましょう。

 

四十肩、五十肩といった病気も。単なる肩こりととらえず、受診したほうが良い場合もある?

 肩にコリを感じるだけではなく、肩が上がらない、突然痛みが出てきたという場合は病院へ四十肩や五十肩といった病気が隠れていることもあります。

肩の痛みは、髪を整えたり服を着替えるなどの日常生活を難しくすることも。ひどい時は肩が動かなくなってしまうので、放っておくのは危険!

病院では、アームスリングなどで肩を安定させたり、鎮痛剤の内服、注射などをおこなう場合もあります。

普段からよく肩をつかう人や長時間同じ姿勢をとりがちな人は特に気をつけて。四十肩や五十肩の予防のためには、痛みがない時から肩を動かすことが大切。肩まわりを動かすストレッチを意識的にとりいれましょう※5。

監修:

宋美玄先生 産婦人科医、医学博士

2001年、大阪大学医学部卒、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い:妊娠・出産の心得 11か条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)などがある。

参考資料:

※1 頭痛 女性の健康推進室ーヘルスケアラボ

※2 2019 年 国民生活基礎調査の概況 厚生労働省

※3 POSITIVE SHARING  こころの耳 厚生労働省

※4 「肩こり」 公益財団法人日本整形外科学会

※5 「五十肩(肩関節周囲炎)」 公益財団法人日本整形外科学会

いやな頭痛。すっきりさせてイキイキ過ごす!

 

こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局のサキコ@クリニック勤務です。

前回は、私のクリニックに、千代田区のIT企業に勤めるれいこさんがやってきました。頭痛に悩むれいこさんに、頭痛に関する情報や減らし方をお伝えしました。

今回は、病院へ行くときの準備やお薬の飲み方をれいこさんにお伝えします。

片頭痛にNGな飲みものって?

「れいこさんはアルコールも飲みますか?・・・そうですか。」

片頭痛は、アルコールが原因になる場合も。お酒を飲んだ後に頭痛が起きやすい方は、飲み方にも注意※1

「え、赤ワインが一番好き?赤ワイン、美味しいですよね。」

でも、赤ワインはもっとも片頭痛を起こしやすいアルコールとされています※4!体調をみながら、量をコントロールしてくださいね。

頭痛薬ってどうなの?

「ちゃんとお薬の処方しますよ、我慢せずに飲んでくださいね。」

頭痛には重大な病気が隠れている可能性もあります。「これぐらいは大丈夫」と決めずに病院に行って症状に合った頭痛薬を処方してもらいましょう。

「いつも市販の痛み止めを飲んでいるんですね・・・」

頭痛薬が習慣化してしまっている場合、そのお薬が頭痛の原因となることもあります(薬物乱用頭痛)。注意してくださいね。とくに、月に10回以上頭痛薬にお世話になるようなら、またクリニックにきてくださいね。医師のもとで薬の選びかた、服用方法の指導を受けましょう※1。

病院に行くときは、月経周期と頭痛が起きるタイミングを伝えられるようにしておきましょう。他にも頭痛の前兆があったか、どの辺りがどんな風に痛いか、どの時間帯に痛むかといった情報を準備していくと、症状にあったアドバイスがもらえますよ※1。

 

監修:

宋美玄先生 産婦人科医、医学博士

2001年、大阪大学医学部卒、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い:妊娠・出産の心得 11か条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)などがある。

参考資料:

※1  やさしい頭痛のはなし 日本脳神経外科学会

いやな頭痛。すっきりさせてイキイキ過ごす!

 

いやな頭痛。すっきりさせてイキイキ過ごす!

こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局のサキコ@クリニック勤務です。私のクリニックに、千代田区のIT企業に勤めるれいこさんがやってきました。

聞けば、月経前は決まってイライラして仕事に集中できなかったり、頭が痛くなって寝込んでしまうこともあるとか・・・。

 

頭痛は特に女性に多いと聞くけど…それはなぜ?

「れいこさんの症状を見てみると片頭痛のようですね。」

でも、頭痛ってどんなものがあるのか、れいこさんはご存知ないようですね。

よくある頭痛は2種類なんです。肩や首のコリからくる頭痛(緊張性頭痛)とホルモン変化が影響しているとも言われる、血管が原因となる頭痛(片頭痛)※1。

緊張性頭痛は、首筋の痛みや軽い気持ち悪さを感じ、ひどいときには吐いてしまうことも。朝は軽く、時間が経つことでだんだん疲労がたまって悪化することも特徴。睡眠の質が悪いと、起きたときから痛みを感じることもあるんです※1。

一方、片頭痛はズキズキとした痛みが特徴。痛む前に、目の前にギザギザ・キラキラとした光の波が見えることも。チョコレートなど血管を刺激する作用のあるものを食べた後や、性交後、水泳後、力んだ後などに起きやすいです※1。

この片頭痛は女性に起こりやすいのも特徴です※1。月経前や月経中に痛くなりやすく、女性ホルモンが影響している可能性があります※2

「やさしい頭痛のはなし 日本脳神経外科学会」をもとに株式会社ミナケア作成

片頭痛は減らせるの?

れいこさんの場合、月経前に片頭痛に悩まされることが多いので女性ホルモンの変化が影響している可能性があります。月経前後のホルモンバランスの変化は下の図の通り。月経の周期とともに大きく変化しているんですよ※3。ピルを服用してホルモンの変化を少なく抑えている人は、片頭痛も少なくなる場合があります※2。 

「Smart LIFE PROJECT 厚生労働省」をもとに株式会社ミナケア作成

生活のアドバイスは、よく睡眠をとること!ホルモンバランスを乱さないためにも、質の良い睡眠やバランスの取れた食事、身体を動かしてストレスを発散するなど心がけましょう※4。

 

監修:

宋美玄先生 産婦人科医、医学博士

2001年、大阪大学医学部卒、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い:妊娠・出産の心得 11か条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)などがある。

参考資料:

※1 頭痛 女性の健康推進室ーヘルスケアラボ

※2 頭痛 厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』

※3 女性ホルモンとうまく付き合っていくには? SMART LIFE PROJECT 厚生労働省

※4 やさしい頭痛のはなし 日本脳神経外科学会

いやな頭痛。すっきりさせてイキイキ過ごす!

 

いやな頭痛。すっきりさせてイキイキ過ごす!

こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局のサキコ@クリニック勤務です。私のクリニックに、千代田区のIT企業に勤めるれいこさんがやってきました。

聞けば、月経前は決まってイライラして仕事に集中できなかったり、頭が痛くなって寝込んでしまうこともあるとか・・・。

 

頭痛は特に女性に多いと聞くけど…それはなぜ?

「れいこさんの症状を見てみると片頭痛のようですね。」

でも、頭痛ってどんなものがあるのか、れいこさんはご存知ないようですね。

よくある頭痛は2種類なんです。肩や首のコリからくる頭痛(緊張性頭痛)とホルモン変化が影響しているとも言われる、血管が原因となる頭痛(片頭痛)※1。

緊張性頭痛は、首筋の痛みや軽い気持ち悪さを感じ、ひどいときには吐いてしまうことも。朝は軽く、時間が経つことでだんだん疲労がたまって悪化することも特徴。睡眠の質が悪いと、起きたときから痛みを感じることもあるんです※1。

一方、片頭痛はズキズキとした痛みが特徴。痛む前に、目の前にギザギザ・キラキラとした光の波が見えることも。チョコレートなど血管を刺激する作用のあるものを食べた後や、性交後、水泳後、力んだ後などに起きやすいです※1。

この片頭痛は女性に起こりやすいのも特徴です※1。月経前や月経中に痛くなりやすく、女性ホルモンが影響している可能性があります※2

「やさしい頭痛のはなし 日本脳神経外科学会」をもとに株式会社ミナケア作成

片頭痛は減らせるの?

れいこさんの場合、月経前に片頭痛に悩まされることが多いので女性ホルモンの変化が影響している可能性があります。月経前後のホルモンバランスの変化は下の図の通り。月経の周期とともに大きく変化しているんですよ※3。ピルを服用してホルモンの変化を少なく抑えている人は、片頭痛も少なくなる場合があります※2。 

「Smart LIFE PROJECT 厚生労働省」をもとに株式会社ミナケア作成

生活のアドバイスは、よく睡眠をとること!ホルモンバランスを乱さないためにも、質の良い睡眠やバランスの取れた食事、身体を動かしてストレスを発散するなど心がけましょう※4。

「それから、れいこさんはアルコールも飲みますか?・・・そうですか。」

片頭痛は、アルコールが原因になる場合も。お酒を飲んだ後に頭痛が起きやすい方は、飲み方にも注意※4。

「え、赤ワインが一番好き?赤ワイン、美味しいですよね。」

でも、赤ワインはもっとも片頭痛を起こしやすいアルコールとされています※4!体調をみながら、量をコントロールしてくださいね。

頭痛薬ってどうなの?

「ちゃんとお薬の処方しますよ、我慢せずに飲んでくださいね。」

頭痛には重大な病気が隠れている可能性もあります。「これぐらいは大丈夫」と決めずに病院に行って症状に合った頭痛薬を処方してもらいましょう。

「いつも市販の痛み止めを飲んでいるんですね・・・」

頭痛薬が習慣化してしまっている場合、そのお薬が頭痛の原因となることもあります(薬物乱用頭痛)。注意してくださいね。とくに、月に10回以上頭痛薬にお世話になるようなら、またクリニックにきてくださいね。医師のもとで薬の選びかた、服用方法の指導を受けましょう※4。

病院に行くときは、月経周期と頭痛が起きるタイミングを伝えられるようにしておきましょう。他にも頭痛の前兆があったか、どの辺りがどんな風に痛いか、どの時間帯に痛むかといった情報を準備していくと、症状にあったアドバイスがもらえますよ※4。

 

監修:

宋美玄先生 産婦人科医、医学博士

2001年、大阪大学医学部卒、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い:妊娠・出産の心得 11か条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)などがある。

参考資料:

※1 頭痛 女性の健康推進室ーヘルスケアラボ

※2 頭痛 厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』

※3 女性ホルモンとうまく付き合っていくには? SMART LIFE PROJECT 厚生労働省

※4 やさしい頭痛のはなし 日本脳神経外科学会

なんとなく感じる不調。抜けだして、自分らしい生き方を!

 

ようこそ、「カラダシルプロジェクト」へ!

はじめまして!カラダシルプロジェクト運営事務局のサキコです。

このプロジェクトでは、女性が普段からなんとなく感じている不調について、女性だけではなく、男性にも理解していただくために、今日から12月24日ころまでためになるメッセージをお届け。カラダシルプロジェクトを通して、「なんとなく不調だけど、どうすればいいかわからない自分」から抜けだしましょう!

全てのメッセージをお送りしたあとに、メッセージ配信後のアンケート調査にご協力いただいた方から、抽選で300名様に、1000円分のQUOカードをプレゼントします!ぜひ最後までお付き合いください。

「なんとなく不調」抱えてないですか?

あなたは、「なんとなく不調」抱えていませんか?

2018年1月に経済産業省がはたらく女性を対象に調査した※1ところ、女性特有の不調で困ったことがある人が、なんと半数以上!私が勤めるクリニックにも、日々いろいろな年代の女性が「なんとなく感じる不調」を抱えてやってきます。

なかでも、「PMS」や「月経痛」などは不調の理由の上位にはいるなど、「痛み」は「なんとなく不調」のおもな理由に。カラダシルプロジェクトに参加しているみなさんの中にも、なんとなく感じる「痛み」に悩まされている方も多いのでは?

そこで、このプロジェクトでは、私がクリニックで知った情報をもとに「はたらく女性の痛み」について、痛み原因や簡単に実践できる対処法、病院を受診するときのポイントや自分に合ったお薬の選び方などをわかりやすくお伝えしたいと思います!

男女によっても異なる「痛み」について知ることは、女性・男性どちらにとっても、もっと働きやすい環境にすることへとつながるはず。「痛み」について正しく知り、困ったときに迷わず行動できる知識をつけ、男性も女性もお互いにサポートしあえる環境を目指しましょう。        

経産省事業「健康経営における女性の健康の取り組みについて」(2019年3月)をもとに作成

普通とは違う「痛み」!でもどこが痛いのかわからない…どうすればいい? 

自分で痛みの原因を判断して、痛みの種類にあったする診療科を受診する。もちろんそれでも大丈夫。でも「この痛みってなに?」「どこの診療科を受診すればいいの?」そんなふうに思う方も多いのでは。私の勤めるクリニックにも「どこに相談したらよいかわからない」という方も多く来院しています。

そんなときは、総合診療科や内科など、ジェネラルにカラダをチェックしてくれる診療科に相談してみましょう。また、まさに今!痛みがある状態など、症状が出ているそのときの受診がベスト。「昨日痛みを感じたけど、今は痛みがないなあ」といった場合、カラダに何が起きているかがわかりづらく、診断がつかないことが多いためです。

男性だけ!女性だけ!それぞれにしか発生しない痛みや病気 

女性特有の痛みについて、子宮や卵巣などの表面を覆う腹膜が刺激されてうまれる痛みや、子宮内膜がはがれたりすることでうまれる痛みがあります※2。また、陣痛などの出産に関わるものも女性特有の痛みといえますね。

一方、腹膜が刺激されることで血管がしめつけられ血流がとまり、精巣が壊死してしまう精巣捻転などが男性特有の痛み※3。他には、男性にしかない臓器の前立腺に関連した病気があります。

パートナーの痛みを理解したい・・・どうすればいいんだろう?

「女性は陣痛があるから痛みに強い」という話を耳にしたことがある人も多いと思いますが、実はそうではありません!痛みの感じ方については、男女間ではっきりとした差があるわけではないのです※4。

また男女では解剖学的に、性器のある場所がちがいます。男性は性器が体外にありますが、女性は他のいろいろな臓器と一緒に、骨盤のなかに。そのため、例えばお腹が痛いと感じた場合、男性は消化器官が原因であることが多く、判断もつきやすいけれど、女性はどこから痛みが発生しているのか特定しにくいのが特徴※5。

こうした痛みの感じ方への思い込みをなくすことや、男女のカラダのちがいを知って、なんとなく不調と上手に付き合ったり、パートナーやまわりの人の痛みを知っておたがいに助け合えるようになったら、もっと素敵ですよね。

あ!こんな話をしてたら、新しい患者さんが来院されました。

千代田区でオフィス勤務している、れいこさん。最近、頭痛や生理前の不調に悩んでいるそう。どんなお悩みがあるのか、聞いてみましょう。

 

監修:

宋美玄先生 産婦人科医、医学博士

2001年、大阪大学医学部卒、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い:妊娠・出産の心得 11か条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)などがある。

参考資料:

※1 健康経営における女性の健康の取り組みについて(2018、経済産業省)

※2 はたらく女性の健康応援サイト(女性就業支援全国展開事業 事務局 厚生労働省委託事業)

※3 知っていますか? 男性のからだのこと、女性のからだのこと 〜健康で充実した人生のための基礎知識〜(平成24年厚生労働科学研究費補助金(成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業)「母子保健事業の効果的実施のための妊婦健診、乳幼児健診データの利活用に関する研究」)

※4 痛みの感じ方に性差(男女差)はあるか?(慢性の痛み情報センター)

※5 女性泌尿器疾患・骨盤臓器脱(女性の健康推進室 ヘルスケアラボ)