いやな頭痛。すっきりさせてイキイキ過ごす!

 

いやな頭痛。すっきりさせてイキイキ過ごす!

こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局のサキコ@クリニック勤務です。私のクリニックに、千代田区のIT企業に勤めるれいこさんがやってきました。

聞けば、月経前は決まってイライラして仕事に集中できなかったり、頭が痛くなって寝込んでしまうこともあるとか・・・。

 

頭痛は特に女性に多いと聞くけど…それはなぜ?

「れいこさんの症状を見てみると片頭痛のようですね。」

でも、頭痛ってどんなものがあるのか、れいこさんはご存知ないようですね。

よくある頭痛は2種類なんです。肩や首のコリからくる頭痛(緊張性頭痛)とホルモン変化が影響しているとも言われる、血管が原因となる頭痛(片頭痛)※1。

緊張性頭痛は、首筋の痛みや軽い気持ち悪さを感じ、ひどいときには吐いてしまうことも。朝は軽く、時間が経つことでだんだん疲労がたまって悪化することも特徴。睡眠の質が悪いと、起きたときから痛みを感じることもあるんです※1。

一方、片頭痛はズキズキとした痛みが特徴。痛む前に、目の前にギザギザ・キラキラとした光の波が見えることも。チョコレートなど血管を刺激する作用のあるものを食べた後や、性交後、水泳後、力んだ後などに起きやすいです※1。

この片頭痛は女性に起こりやすいのも特徴です※1。月経前や月経中に痛くなりやすく、女性ホルモンが影響している可能性があります※2

「やさしい頭痛のはなし 日本脳神経外科学会」をもとに株式会社ミナケア作成

片頭痛は減らせるの?

れいこさんの場合、月経前に片頭痛に悩まされることが多いので女性ホルモンの変化が影響している可能性があります。月経前後のホルモンバランスの変化は下の図の通り。月経の周期とともに大きく変化しているんですよ※3。ピルを服用してホルモンの変化を少なく抑えている人は、片頭痛も少なくなる場合があります※2。 

「Smart LIFE PROJECT 厚生労働省」をもとに株式会社ミナケア作成

生活のアドバイスは、よく睡眠をとること!ホルモンバランスを乱さないためにも、質の良い睡眠やバランスの取れた食事、身体を動かしてストレスを発散するなど心がけましょう※4。

「それから、れいこさんはアルコールも飲みますか?・・・そうですか。」

片頭痛は、アルコールが原因になる場合も。お酒を飲んだ後に頭痛が起きやすい方は、飲み方にも注意※4。

「え、赤ワインが一番好き?赤ワイン、美味しいですよね。」

でも、赤ワインはもっとも片頭痛を起こしやすいアルコールとされています※4!体調をみながら、量をコントロールしてくださいね。

頭痛薬ってどうなの?

「ちゃんとお薬の処方しますよ、我慢せずに飲んでくださいね。」

頭痛には重大な病気が隠れている可能性もあります。「これぐらいは大丈夫」と決めずに病院に行って症状に合った頭痛薬を処方してもらいましょう。

「いつも市販の痛み止めを飲んでいるんですね・・・」

頭痛薬が習慣化してしまっている場合、そのお薬が頭痛の原因となることもあります(薬物乱用頭痛)。注意してくださいね。とくに、月に10回以上頭痛薬にお世話になるようなら、またクリニックにきてくださいね。医師のもとで薬の選びかた、服用方法の指導を受けましょう※4。

病院に行くときは、月経周期と頭痛が起きるタイミングを伝えられるようにしておきましょう。他にも頭痛の前兆があったか、どの辺りがどんな風に痛いか、どの時間帯に痛むかといった情報を準備していくと、症状にあったアドバイスがもらえますよ※4。

 

監修:

宋美玄先生 産婦人科医、医学博士

2001年、大阪大学医学部卒、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い:妊娠・出産の心得 11か条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)などがある。

参考資料:

※1 頭痛 女性の健康推進室ーヘルスケアラボ

※2 頭痛 厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』

※3 女性ホルモンとうまく付き合っていくには? SMART LIFE PROJECT 厚生労働省

※4 やさしい頭痛のはなし 日本脳神経外科学会