新型コロナワクチンってどんなもの? 2021年8月10日時点

日本で使うことができる新型コロナワクチンは3種類あります。それぞれに共通すること、違うことを改めて整理しましょう。

2つのタイプの新型コロナワクチン

このメッセージを書いている8月8日時点で、日本で利用可能な新型コロナワクチンは3種類あります。

    • ファイザー社の「コミナティ」
    • 武田薬品工業社の「COVID-19ワクチンモデルナ」(モデルナ社製)
    • アストラゼネカ社の「バキスゼブリア」

どのワクチンも共通して、新型コロナウイルス感染症の発症予防が目的です。違いはワクチンのタイプ(作る技術)、接種の対象者、接種間隔などです。作る技術が違うため、効き目や安全性に違いがでたり、対象者や接種間隔が変わりますこちらの記事もご覧ください)

日本で利用可能な新型コロナワクチンには2つのタイプ(作る技術)があります。一つがmRNA(メッセンジャーアールエヌエー)を使うワクチン、もう一つがウイルスベクターを使うワクチンです。ファイザー社、武田薬品工業社(モデルナ社)のワクチンがmRNAワクチン、アストラゼネカ社ワクチンがウイルスベクターワクチンです。

タンパク質の設計図を使うmRNAワクチン

mRNAとは「たんぱく質の設計図」の総称で、人の体の中にもある物質です。新型コロナウイルスの表面にあるたんぱく質(名札のようなものと考えてください。これをスパイクたんぱくと呼びます)の設計図に似たmRNAを作ってワクチンとして使います。

mRNAワクチンを体の中に入れる(ワクチンとして接種する)と、体の細胞(筋肉注射の場合は周りの筋肉の細胞)がこのmRNAを使って新型コロナウイルスの名札を作ります。体の免疫は、これを相手に新型コロナウイルスとの闘い方を覚え、抵抗力を鍛えるという仕掛けです。

mRNAは非常に脆いので、数時間のうちに壊れてなくなってしまいます。また、名札になる部分のたんぱく質の設計図だけを使うので、コロナウイルスの感染が起きることはありません。mRNAワクチンは新しいですが、研究は長く続けられてきたものです。今後はがんの治療への応用にも期待されている技術です。

遺伝子を使うウイルスベクターワクチン

ウイルスベクターとは、ワクチンに使われる「運び屋」のことです。このタイプのワクチンでは、病原体である新型コロナウイルスのほかに、ワクチンの担い手として別のウイルスが登場します。この担い手(=運び屋)をウイルスベクターと呼びます。

このウイルスベクターに、新型コロナウイルスの遺伝子の一部を持たせます。運び屋が新型コロナウイルスになるわけではありません。

このウイルスベクターを体の中に入れる(要は、運び屋ウイルスの感染を起こします)ことがワクチンの接種にあたります。体の中に入ったウイルスベクターは、自分が運んでいる新型コロナウイルスの遺伝子(ワクチンに使う部分です)を体の細胞に渡します。その細胞は、この遺伝子を使って新型コロナウイルスの名札を作ります。その先の仕組みはmRNAワクチンと同じです。この技術も長く研究されており、すでに他の病気の治療にも使われています。


※CDC「COVID-19 Vaccination」を元にHealth Amulet編集部作成

接種会場によって、接種するワクチンが違います

どのワクチンが接種されるかは接種会場によって決まります。事前に確認しましょう原則として、お住まいの地域での接種(医療機関や自治体による接種会場など)ではファイザー社、東京と大阪にある大規模接種センターや職域接種では武田薬品工業社(モデルナ社)のワクチンが使われています。アストラゼネカ社ワクチンは、各都道府県に1か所以上の接種センターが設置されることになっています。8月10日時点での各ワクチンの対象年齢や接種間隔の違いはこちらの記事をご覧ください。

接種したら、記録しましょう!

接種日が決まったり、実際に接種をしたら、日付を忘れてしまわないように「ヘルスアミュレット」で日付の管理をしましょう。また、接種した場所、ワクチンメーカー、どの番号(製造番号)のワクチンを接種したかを記録しておきましょう。今後、3回目の接種が必要になった時やワクチンの有害事象が疑われた時に、自分の身を守ってくれる大事な情報です。

参考文献:

厚生労働省「第1回新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業に関する自治体向け説明会 資料」
CDC「COVID-19 Vaccination」​

※2021年8 月現在の情報を参考に作成しています。

​作成:Health Amulet編集部

新型コロナワクチン、どうやって受けるの? 2021年8月10日時点 その1

新型コロナワクチンの接種が進んでいます。接種券の配布が一般の方にも広がったほか、ワクチンの種類が増えました。最新の情報をもとに、ワクチンの比較をします。

新型コロナワクチン、どうやって受けるの? 2021年8月10日時点 その1
新型コロナワクチン、どうやって受けるの? 2021年8月10日時点 その2

日本に住民票をお持ちの方が無料で受けられます※1

新型コロナワクチンは無料で接種できます。接種は義務ではありませんが、接種を受けるよう努めることとされています。接種で万が一健康被害が出た場合の救済措置は、国が用意します※2。

対象となる方は、接種する日に満12歳以上で住民票の登録がある方です。今後、対象年齢が広がる可能性があります。また、接種するワクチンによって対象年齢が違うので注意しましょう(後述)。

他の病気を持っている方は接種できない場合があります。妊娠中または授乳中、妊娠を計画中の方も、「mRNAワクチン」を打つことができます。妊娠、胎児、母乳、生殖器に悪影響を及ぼすという報告はありません。心配な場合は主治医にご相談ください。

新型コロナウイルスに感染したことがある方も接種することができます。ただし、症状がでている状態では接種ができません。

新型コロナワクチンは3種類あります

このメッセージを書いている8月10日時点で、日本で利用可能な新型コロナワクチンは以下の3種類です。

    • ファイザー社の「コミナティ」
    • 武田薬品工業社の「COVID-19ワクチンモデルナ」(モデルナ社製)
    • アストラゼネカ社の「バキスゼブリア」(8月3日より追加)

どのワクチンも、一定期間を空けて2回の接種(筋肉注射)が必要です。1回目、2回目ともに同じメーカーのワクチンを受けることが基本です。現時点では、3回目の接種の必要性は確定していません。

どのワクチンが接種されるかは接種会場によって決まります。事前に確認しましょう。原則として、お住まいの地域での接種(医療機関や自治体による接種会場など)ではファイザー社、東京と大阪にある大規模接種センターや職域接種では武田薬品工業社(モデルナ社)のワクチンが使われています。アストラゼネカ社ワクチンは、各都道府県に1か所以上の接種センターが設置されることになっています。

対象年齢や接種間隔の違いは以下の表をご覧ください。新型コロナワクチンのタイプ(mRNA、ウイルスベクター)の詳細はこちらの記事をご覧ください。

ファイザー社 武田薬品工業社 アストラゼネカ社
(8月3日より追加)
目的 新型コロナウイルス感染症の発症を予防します。 新型コロナウイルス感染症の発症を予防します。 新型コロナウイルス感染症の発症を予防します。
対象年齢(接種日の年齢) 12歳以上
(6月1日より拡大)
12歳以上
(8月3日より拡大)
原則40歳以上(特に必要がある場合は18歳以上)
ワクチンタイプ mRNAワクチン mRNAワクチン ウイルスベクターワクチン
標準的な接種方法 2回の筋肉注射 2回の筋肉注射 2回の筋肉注射
標準的な接種間隔 3週間後の同じ曜日 4週間後の同じ曜日 4~12週間後(最大の効果を得るためには、8週以上の間隔をおいて接種することが望ましいとされています)
有効性 ・発症する確率が約20分の1になるとされています(有効率95.0%)
・2回目の接種を受けてから7日程度で十分な免疫ができるとされています
・発症する確率が約17分の1になるとされています(有効率94.1%)
・2回目の接種を受けてから14日程度で十分な免疫ができるとされています
・発症する確率が約3分の1になるとされています(有効率62.1%)
・2回目の接種を受けてから15日程度で十分な免疫ができるとされています
注意点 ・1回目から3週間を超えた場合は、できるだけ早く2回目を接種しましょう
・1回目から6週間後までに接種することを目安としている国もあります
・1回目から4週間を超えた場合は、できるだけ早く2回目を接種しましょう
・1回目から6週間後までに接種することを目安としている国もあります
・1回目から12週間を超えた場合は、できるだけ早く2回目を接種しましょう
厚労省
リンク
ファイザー社の新型コロナワクチンについて 武田/モデルナ社の新型コロナワクチンについて アストラゼネカ社の新型コロナワクチンについて

予約の上で接種しましょう

原則として、住民票のある市町村の医療機関や接種会場で受けることができます。接種会場はこちらから探すことができます。

厚生労働省サイトへ

また、東京と大阪には自衛隊による大規模接種センターが設置されています。6月11日以降は居住地を問わず予約が可能です。このセンターでは武田薬品工業社(モデルナ社)のワクチンが使われています。予約がないと接種ができないのでご注意ください。

防衛省サイトへ

接種できない方もいます※3

以下の方は、原則的にワクチンを接種できません。自分が当てはまると思われる場合は、かかりつけ医にご相談ください。

    • 37.5℃以上の熱がある方
    • 重い急性疾患にかかっている方
    • ワクチンの成分に対し、アナフィラキシーなど重度の過敏症の既往歴のある方
    • その他、予防接種を受けることが不適当な状態にある方

アストラゼネカ社のワクチンの場合は、以下の方も接種することができません。

    • ワクチン接種後に血小板減少症を伴う静脈もしくは動脈の血栓症を起こしたことがある方
    • 毛細血管漏出症候群の既往歴のある方 

接種したら、記録と引き続きの予防策を!

接種日が決まったり、実際に接種をしたら、日付を忘れてしまわないように「ヘルスアミュレット」で日付の管理をしましょう。また、接種した場所、ワクチンメーカー、どの番号(製造番号)のワクチンを接種したかを記録しておきましょう。今後、3回目の接種が必要になった時やワクチンの有害事象が疑われた時に、自分の身を守ってくれる大事な情報です。

2回目の接種が終わるとワクチン接種は完了です。ワクチンによって違いがありますが、接種して1~2週間で新型コロナウイルスへの免疫(抵抗力)ができあがるとされています(米国CDCのガイドラインによる※4)。

2回の接種が完了したら、他社の新型コロナウイルスワクチンを受け直す必要はありません。ただし、違うタイプのウイルスがでてきたり、十分な免疫が育たなかったり、時間とともに免疫が弱ってしまったりした場合にはワクチンを打ち直すことがあります。

抵抗力がついた場合でも今後は一切感染しないということではありません。2回の接種が終わっても、引きつづき手洗いやマスク、消毒をすることと、人との距離を保つといった予防策を継続しましょう。

 

参考文献:

※1 厚生労働省「新型コロナワクチン接種についてのお知らせ」
※2 厚生労働省「予防接種健康被害救済制度」
※3 厚生労働省「新型コロナワクチンQ&A」
※4 CDC 「COVID-19 Vaccination」

※2021年8月月現在の情報を参考に作成しています。

作成:Health Amulet編集部

新型コロナワクチン、どうやって受けるの? 2021年8月10日時点 その1
新型コロナワクチン、どうやって受けるの? 2021年8月10日時点 その2

新型コロナワクチン、どうやって受けるの? 2021年8月10日時点 その2

新型コロナワクチンの接種が進んでいます。接種券の配布が一般の方にも広がったほか、ワクチンの種類が増えました。最新の情報をもとに、副反応の注意点を解説します。

新型コロナワクチン、どうやって受けるの? 2021年8月10日時点 その1
新型コロナワクチン、どうやって受けるの? 2021年8月10日時点 その2

接種券と予約が必要です

接種の予約方法は接種を希望する会場・場所によって異なりますのでご注意ください。以下は、お住まいの地域にある医療機関で接種する場合の手順です。

1)市町村から郵送されてくる接種券が必要です。
接種券は、接種済み証と一体になっています。接種できる医療機関は、インターネットや市町村の広報などで確認できます。

2)接種の予約をします。他の予防接種をする場合には原則、13日以上の間隔を空けましょう。
予約は、電話やインターネットで済ませます。予約の際含めお金はかかりません。

3)予約した日に接種券と本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証や健康保険証など)を持って医療機関に行き、ワクチンを接種してもらいます。

4)接種後は副反応などを観察するために30分程度待機します。また、接種当日は激しい運動は避けましょう。

5)接種してもらったら、QRコードのついたワクチンシールを必ず接種済み証に貼ってもらいましょう

6)接種の日付、接種した場所、ワクチンメーカー、どの番号(製造番号)のワクチンを接種したかを自分で記録しておきましょう。
今後、ワクチンの有害事象が疑われた時や病気にかかった時、3回目の接種が必要になった時などに自分の身を守ってくれる大事な情報です。

接種後に熱が続いたりした場合は医療機関に相談しましょう。発熱がある場合、ワクチンによる反応の可能性、新型コロナウイルス感染症になった可能性、その他の病気の可能性などがあります。

副反応には痛みや発熱があります※1

ワクチン接種に伴って予期しない反応や好ましくない反応が体に起きる場合があります。これを「有害事象」と呼びます。残念ながら、今の技術では有害事象を完全になくすことはできません。ワクチンそのものが原因となった有害事象を「副反応」と呼びます。有害事象や副反応の定義や詳細はこちらの記事をご覧ください。

日本で接種が始まってから約5か月間の評価では、副反応の頻度はファイザー社ワクチン、武田薬品工業社(モデルナ社)ともに0.03%で、安全性に重大な懸念は認められないとされています。

添付文書(ワクチンの説明書)の記載を参考にまとめると以下のような違いがあります。

ー接種後すぐに現れる可能性のある症状※2

    • アナフィラキシー
      起こることはきわめて稀ですが、じんま疹や吐き気、息苦しさなどが急に起こることがあります。日本ではこれまでに、ファイザー社ワクチンで100万回接種あたり5件、武田/モデルナ社ワクチンで100万回接種あたり2.2件が専門家から接種後のアナフィラキシーと評価されています※3。
    • 血管迷走神経反射
      緊張や痛みがきっかけとなって起きることがあります。通常、横になって休めば自然に回復します。

ー接種後数日以内に現れる可能性のある症状(両社で異なる部分を太字にしています)※1

    • ファイザー社のワクチン
      50%以上の割合:接種部位の痛み、疲労、頭痛
      10~50%の割合:筋肉痛、悪寒(寒気のこと)、関節痛、下痢、発熱、接種部位の腫れ
      1~10%の割合:吐き気、嘔吐
    • 武田工業薬品社のワクチン
      50%以上の割合:接種部位の痛み、疲労、頭痛、筋肉痛
      10~50%の割合:関節痛、悪寒(寒気のこと)、吐き気・嘔吐リンパ節症、発熱、接種部位の腫れ、発赤・紅斑
      1~10%の割合:接種後7日目以降の接種部位の痛みや腫れ・紅斑

 接種で万が一健康被害が出た場合の救済措置は、国が用意します※4。

副反応の症状次第で対処が変わります

mRNAワクチンの副反応は、1回目よりも2回目の接種後に多いとされています。これは、1回目の接種でいくらか抵抗力ができたためだとされています。

比較的多く見られる副反応である発熱や腕の痛みは接種後1~2日以内に起きます。水分を十分にとり、必要な場合は解熱鎮痛剤を使って様子を見ましょう。もし、発熱以外に咳やのどの痛み、鼻水、味や匂いがしない、息切れ等の症状があれば、ワクチンによる発熱ではなく新型コロナウイルス感染症を疑って医療機関に連絡しましょう。

解熱鎮痛剤は、市販されているアセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬(イブプロフェンやロキソプロフェン)を使うことができます。症状が出る前から予防的に薬を飲むことは、現在のところ推奨されていません

 

また、下記のような場合は使うお薬について主治医や薬剤師にご相談ください。

    •  他のお薬を飲んでいる場合
    • 妊娠中、授乳中、ご高齢、胃・十二指腸潰瘍や腎機能低下など病気治療中の場合(飲める薬が限られていることがあります)
    • 薬などによりアレルギー症状やぜんそくを起こしたことがある場合
    • 激しい痛みや高熱など、症状が重い場合や、症状が長く続いている場合
    • ワクチン接種後としては典型的でない症状がみられる場合(ワクチン接種後に起こりやすい症状や起こりにくい症状については、こちらをご覧ください。)

接種したら、記録と引き続きの予防策を!

接種日が決まったり、実際に接種をしたら、日付を忘れてしまわないように「ヘルスアミュレット」で日付の管理をしましょう。また、接種した場所、ワクチンメーカー、どの番号(製造番号)のワクチンを接種したかを記録しておきましょう。今後、3回目の接種が必要になった時やワクチンの有害事象が疑われた時に、自分の身を守ってくれる大事な情報です。

2回目の接種が終わるとワクチン接種は完了です。ワクチンによって違いがありますが、接種して1~2週間で新型コロナウイルスへの免疫(抵抗力)ができあがるとされています(米国CDCのガイドラインによる※5)。

2回の接種が完了したら、他社の新型コロナウイルスワクチンを受け直す必要はありません。ただし、違うタイプのウイルスがでてきたり、十分な免疫が育たなかったり、時間とともに免疫が弱ってしまったりした場合にはワクチンを打ち直すことがあります。

抵抗力がついた場合でも今後は一切感染しないということではありません。2回の接種が終わっても、引きつづき手洗いやマスク、消毒をすることと、人との距離を保つといった予防策を継続しましょう。

 

参考文献:

※1 厚生労働省「新型コロナワクチンQ&A」
※2 厚生労働省「新型コロナワクチンの有効性安全性について」
厚生労働省「新型コロナワクチン接種後案内 ファイザー社ワクチン」
厚生労働省「新型コロナワクチン接種後案内 武田/モデルナ社ワクチン」
厚生労働省「新型コロナワクチン接種後案内 アストラゼネカ社ワクチン」
※3 厚生労働省「新型コロナワクチンの副反応疑い報告について」
※4 厚生労働省「予防接種健康被害救済制度」
※5 CDC 「COVID-19 Vaccination」

※2021年8月月現在の情報を参考に作成しています。

作成:Health Amulet編集部

新型コロナワクチン、どうやって受けるの? 2021年8月10日時点 その1
新型コロナワクチン、どうやって受けるの? 2021年8月10日時点 その2

 

知りたい、変異株のこと ※2021年8月10日時点

新型コロナウイルスの変異株が話題になっています。変異株についてわかっていることとわかっていないことを正しく知り、正しく備えましょう。基本の対策は同じです。

変異株は性質が変わった子孫のこと

新型コロナウイルスの設計図である遺伝子は、約2週間ごとにほんの少しずつ(だいたい3万分の1くらい)書き変わっているいるとされています※1。設計図が少し変わって新しい性質を身に着けたウイルスを、「新型コロナウイルスの変異株」と呼びます。

遺伝子の変わり方が大きい場合には、新型コロナウイルスと呼ばれなくなることさえあります。この場合は変異「種」と呼ばれ、新しいウイルスの名前がつきます※2。

変異株には手ごわいものもあります

国立感染症研究所では、変異株の警戒すべき度合いを評価しています。大事なポイントは主に以下の3点です。

1)感染力が高い可能性
2)重症化しやすい可能性
3)免疫やワクチンが効きにくい可能性

このメッセージを書いている8月10日時点で、日本で警戒すべきとされている変異株(懸念される変異株(Variant of Concern : VOC)に相当)は以下の4つです※1。

    • B.1.1.7系統の変異株(アルファ株:以前は英国株と呼ばれていました)
    • B.1.351系統の変異株(ベータ株:以前は南ア株と呼ばれていました)
    • P.1系統の変異株(ガンマ株:以前はブラジル株と呼ばれていました)
    • B.1.617.2系統の変異株(デルタ株:以前はインド株と呼ばれていました)

どの株も感染力が高く、入院が必要となるリスクが高いとされています。ワクチンが効きにくくなる可能性も報告されています。

デルタ株が欧米で増えています

デルタ株は、感染力が高く、入院リスクが高く、ワクチン効果を下げると言われており、要注意の変異株です。7月に入って世界でデルタ株の報告が相次いでいます。英国では7月上旬に判明した感染の96%、米国では82.2%がデルタ株だったと推計されています※3。日本でも、6月の時点では国内の感染はほとんどがアルファ株でしたが、その後デルタ株の感染が増えていることがわかっています。 

米国では、デルタ株の特徴が以下のように報告されています※4

    •  これまでよりも感染力が高い
    •  ワクチン未接種の人が重症化しやすい
    •  ワクチン接種が完了して14日以上たった後でも感染(ブレークスルー感染と呼びます)し、人にうつすことがある
    •  ワクチンを接種しているほうが重症化しにくく、人にうつす期間も短いようである

どうすればいいの?

感染対策はこれまでと変わりません。現時点では、デルタ株も含めた変異株にもワクチン接種が非常に効果的とされています※4。そして、感染しないための基本である、病原体に触れない、触れても体の中には入れないことが大切です。もし感染しても、体の免疫(抵抗力)が強ければ感染症にならずに、または軽症で病原体に勝つ(体から病原体をなくす、病原体の活動を止める)ことができます。また、感染症になってもすぐに治療を開始することで重症化を防げる場合があります。

3密の回避に加えて、こちらの記事を参考に以下のような標準予防策を続けましょう。

    • 手洗い
    • 咳エチケット
    • 手袋、マスクなどの使用
    • 周囲の消毒

基本の対策は同じです

ウイルスは一定の頻度で姿かたちを変えますが、新たな、そして警戒すべき変異株が確認された当初は、わからないことも多く、対応のためには準備や検証のための時間が必要です。その間は不安を募らせないように、そしてうわさ話しに不安ばかりがあおられてしまわないようにできるだけ正確な基本情報を今から身につけておきましょう

 

参考文献:

※1 厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」
※2 一般社団法人 日本感染症学会「【重要】変異「種」の誤用について(報道機関 各位)」
※3 国立感染症研究所「感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の新規変異株について (第12報)」
※4 CDC 「Delta Variant: What We Know About the Science」

※2021年8月現在の情報を参考に作成しています。

作成:Health Amulet編集部

 

 

 

アプリアップデートのお知らせ(ver2.2.24)

いつも ヘルスアミュレットをご利用いただきまして、誠にありがとうございます。

2021年8月2日、ヘルスアミュレットの最新版が公開されました!
主な改善、修正点は以下の通りです。

  • アカウント画面と設定画面を統合し、より分かりやすいUIへ変更しました
  • 通知を一括既読することが可能になりました
  • 一部メールソフトで発生していた、登録確認メールの不具合(URLクリックができない)を解消しました
  • ログインエラー時の文言を分かりやすく変更しました

機能改善に伴う変更点を詳しくご紹介いたします。なお、この変更は最新版のアプリver(2.2.24)からご利用いただけます。


アプリのアップデートはこちらから 

iOS
Android


■変更点

家族アカウントの登録等ができるアカウント画面と、設定画面を統合し、より分かりやすく、使いやすくなりました。詳細は以下の通りです。

1)アカウント画面と設定画面の統合

これまで:
アカウント画面と、アプリの設定画面が分かれており、画面遷移が必要でした。

 変更後:
アカウント画面と、アプリの設定画面を統合しました。左上のユーザー名アイコンから、ユーザー情報の変更や家族アカウントの追加、その他アプリの設定をまとめて管理できるようになりました。

 

2)通知の一括既読

これまで:
通知を既読にするために、通知一つ一つを開いていただく必要がありました。

変更後:
「すべてを既読にする」ボタンで、通知を一括既読にできるようになりました。

 

■変更バージョン

2.2.24~ 

本機能のご利用には、アプリのアップデートが必要です。
以下より、アプリのアップデートをお願いいたします。

iOS
Android

今後とも、ヘルスアミュレットをよろしくお願いいたします。

本お知らせについてのお問合せはHealth Amulet運営事務局までお願いいたします。

 

Health Amulet運営事務局
amulet@minacare.co.jp
<お問合せ対応時間(平日・土日):10:00~17:00>

 

【日本医師会】みなさんの疑問に答えます!新型コロナウイルスワクチン

ワクチン接種が日本でも進んできています。新型コロナウイルスワクチンについての最新の質問に、日本医師会常任理事で国のワクチン政策の策定にも関わっている釜萢敏常任理事が答えます。(約11分動画)
※音声が出ます。ご注意ください。

【内容】
・ワクチン接種の予約の注意点

・持病、アレルギー、血圧が高いなど症状がある方
・ワクチン接種に行く際に気をつけること
ワクチンの効果の期間について
ワクチン変異株への効果について
12歳~15歳の方のワクチン接種について
ワクチン接種後の副反応について
アナフィラキシー反応について
接種後に高熱が出た場合、解熱剤を服用してよいか?
発熱の原因が副反応か新型コロナ感染かを判断するには?

新型コロナウイルス感染症から健康で安心できる生活を取り戻すには私たち一人一人が正しく知って冷静に判断することが必要です。ワクチン接種についてわからないことはかかりつけ医や自治体の窓口に相談してみましょう。

新型コロナウイルスワクチンについて答えます。(動画)

日本医師会

コミナティを接種された方へ

2回目のワクチン接種からお時間が経ちましたが、体調などお変わりなくお過ごしでしょうか。

本ワクチンの副反応として、注射した部位の痛み、頭痛、疲労などがありますが、これらの症状は通常、数日以内に消失します。数日経っても症状が継続している方や、その他、体調について何か気になることがあれば、医師にご相談ください。

より詳細な情報は、こちら

本ワクチンの接種で十分な免疫ができるのは、2回目の接種を受けてから7日程度ですが、現在までに明らかになっているワクチンの予防効果は新型コロナウイルス感染症の「発症」を予防するもので、「感染」そのものへの予防効果については、現在、確認中です。引き続き、マスクの着用や、三密の回避など、基本的な感染予防対策の継続をお願いいたします。

なお、本ワクチンについてさらなる情報が得られた場合には、下記サイトにて掲載いたしますので、ご確認ください。

ファイザー新型コロナウイルスワクチンの接種を受ける方とそのご家族の方々のためのサイト

 

※家族アカウント機能を利用して、1つの端末で複数のアカウントを管理している場合、アカウントごとにお知らせが送られます


CMT46L003
2021年8月作成

コミナティを接種された方へ

2回目のワクチン接種からお時間が経ちましたが、体調などお変わりなくお過ごしでしょうか。

本ワクチンの副反応として、注射した部位の痛み、頭痛、疲労などがありますが、これらの症状は通常、数日以内に消失します。数日経っても症状が継続している方や、その他、体調について何か気になることがあれば、医師にご相談ください。

より詳細な情報は、こちら

本ワクチンの接種で十分な免疫ができるのは、2回目の接種を受けてから7日程度ですが、現在までに明らかになっているワクチンの予防効果は新型コロナウイルス感染症の「発症」を予防するもので、「感染」そのものへの予防効果については、現在、確認中です。引き続き、マスクの着用や、三密の回避など、基本的な感染予防対策の継続をお願いいたします。

2回目のワクチン接種が完了しましたが、接種完了の記録の保存がまだの方は、本アプリ上に接種完了の記録をお願いいたします。
なお、本ワクチンについてさらなる情報が得られた場合には、下記サイトにて掲載いたしますので、ご確認ください。

ファイザー新型コロナウイルスワクチンの接種を受ける方とそのご家族の方々のためのサイト

 

※家族アカウント機能を利用して、1つの端末で複数のアカウントを管理している場合、アカウントごとにお知らせが送られます


CMT46L003
2021年8月作成

コミナティを接種された方へ

2回目のワクチン接種から1週間が経過しました。体調などお変わりなくお過ごしでしょうか。

本ワクチンの副反応として、注射した部位の痛み、頭痛、疲労などがありますが、これらの症状は通常、数日以内に消失します。数日経っても症状が継続している方や、その他、体調について何か気になることがあれば、医師にご相談ください。

より詳細な情報は、こちら

このメッセージをご覧になっている方は、2回目のワクチン接種を完了し1週間ほど経過していると思います。本ワクチンの接種で十分な免疫ができるのは、2回目の接種を受けてから7日程度ですが、現在までに明らかになっているワクチンの予防効果は新型コロナウイルス感染症の「発症」を予防するもので、「感染」そのものへの予防効果については、現在、確認中です。引き続き、マスクの着用や、三密の回避など、基本的な感染予防対策の継続をお願いいたします。

なお、本ワクチンについてさらなる情報が得られた場合には、下記サイトにて掲載いたしますので、ご確認ください。

 

ファイザー新型コロナウイルスワクチンの接種を受ける方とそのご家族の方々のためのサイト

 

※このお知らせは、ファイザー社の新型コロナワクチンの接種記録を登録いただいた方で、2回目の接種日から1週間が経った方にお送りしています
※ワクチン接種予約日や接種完了日の登録・変更のタイミングによっては、お知らせをお送りするタイミングが上記とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください

※家族アカウント機能を利用して、1つの端末で複数のアカウントを管理している場合、アカウントごとにお知らせが送られます


CMT46L002B
2021年8月作成

2回目の接種が終わって14日が経ちました

※このお知らせは、新型コロナワクチンの接種記録を登録いただいた方で、2回目接種日から14日の方にお送りしています

新型コロナワクチンの接種記録を登録いただきありがとうございました。2回目のワクチンを接種し14日がたちました。その後、体調はいかがですか?

2回目のワクチンを接種して二週間程度で免疫力がつくとされています。免疫力がつくと、感染しないか、感染しても発症しなくなる(感染または感染症の予防)ことが期待できます。ただし、今後も引きつづき手洗いやマスク、消毒をすることと、人との距離を保つといった予防策を継続しましょう。

また、接種ステータスが100%まで到達しました。HOME画面の「新型コロナウイルス 接種ステータスを見る」のバナーから「新型コロナワクチン接種の記録」画面でご覧いただけます。画面右上のシェアボタンで、接種の状況をLINEやツイッターでシェアすることができます。親しい方への連絡などにお使いください。

今後もウイルスやワクチンに関する情報をお届けします。

引き続き、ヘルスアミュレットをご活用ください。


作成:株式会社ミナケア