女性を悩ます月経前の痛み!スッキリ、ラクに!

 

こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局のサキコ@クリニック勤務です。

れいこさんは、「月経前や月経中にも、腰痛などを感じる」とのこと。わかります…私も、毎月の月経前に腰が重くなったり、月経中にイライラして子どもにあたってしまったり…毎月のことだからなんとかしたいですよね。

今回は多くの女性を悩ますPMS(月経前症候群)や月経中の痛みについてお伝えしますね。

 

月経のある女性の約70~80%が月経前に何らかの症状がある?!

PMS(月経前症候群)は、女性の月経前に起こる不調のこと。症状は人によってさまざま。「調子悪いけど、病気ではないし」「しばらくすれば治まるから」と、我慢する方も多いのでは?

なんと、月経のある女性の約70~80%は、月経前に何らかの症状があるとのこと!そして日常生活が辛くなってしまうほど強い症状がある方は5.4%。20歳前後の女性に多いと言われています※1。

 

PMS(月経前症候群)の原因と症状は?

一般的に、月経が始まる14日ほど前に起きる「排卵」。排卵から月経までの期間(黄体期)の前半は女性ホルモン(プロゲステロンとエストロゲン)が多く分泌されますが、後半には急激に低下。その増減が原因で起きるのがPMSで、月経が始まる頃から症状は弱まっていきます※2。

「Smart LIFE PROJECT 厚生労働省」をもとに株式会社ミナケア作成

こんな症状がある場合はPMSの可能性が※1!心当たりはありませんか?

ライフステージでどのように症状が変わる?

PMSは、18歳頃から発症すると言われています。以降、閉経するまでは何歳であっても発症する可能性が※3。

また、妊娠や出産、更年期、閉経などを経験する過程で症状も変化します。一般的なライフステージごとの傾向は次の通り!

・20代では胸のはり、下腹部痛や頭痛

・30代では身体的な症状に加えてイライラや憂鬱などの症状もでる

・出産の経験がある人は精神的な症状がでやすく、出産の経験がない人は身体的な症状がでやすい

もちろん、タイミングや症状には個人差があります。いつ、どんな症状がでたのか等を記録しておくと、病院への相談もしやすくなりますよ※3。

「Smart LIFE PROJECT 厚生労働省」をもとに株式会社ミナケア作成

PMSを緩和してくれる「ピル」、どのように選ぶ?

ライフステージごとに症状を変えて私たちを困らせるPMS。そんなPMSを緩和する方法の一つに「ピル」があります!

ピルには「プロゲステロン」と「エストロゲン」というふたつのホルモンが含まれ、排卵を抑えたり、妊娠しにくくする働きがあります。医師に処方してもらえる薬で、市販薬ではありません。主に避妊や月経困難症の症状改善に利用されています。

ただし、生理痛や過多月経など「月経困難症」に対するピルは保険適用内ですが、PMSの場合は保険適用外!自費で購入することになるので注意しましょう。

また、ピルにも種類があるので、医師と相談の上で選びましょう。カラダに合わないピルだと、副作用が出てしまうこともあるので、いくつか試しながら自分に合うものを探すとよいですね。ピルは含まれるホルモンの量によって、低用量ピル、中用量ピルに分類されます。「低用量ピル」は副作用をできるだけ少なくするためにホルモンの量を少なくしたピルです。PMSや月経困難症を緩和するためには低用量ピルを紹介されることが多いです!

 

わたしのクリニックにやってくる方の中には、「ピルはちょっと苦手」という方もいます。

そこで、ピル以外の緩和方法や、PMSに悩む女性へのサポート方法についてもお伝えしますね!

 

監修:

宋美玄先生 産婦人科医、医学博士

2001年、大阪大学医学部卒、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い:妊娠・出産の心得 11か条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)などがある。

参考資料:

※1 月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS) 公益社団法人日本産婦人科学会

※2 Smart LIFE PROJECT 厚生労働省

※3 月経前症候群(PMS) 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ 厚生労働省