第6回 カラダシルプロジェクトへのご参加ありがとうございました

自分の体が健康かどうか、自分ではわからないのです

こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局です。
ご一緒に学んできました全6回のカラダシルプロジェクトですが、今回で最終回となりました。

最終回はこれまでお話ししてきた、女性特有のお悩みについて改めて振り返るとともに、周囲ができるサポートについてご紹介します。

基本は健康習慣を身に着けること

女性は、一生のうちに大きく4つのライフステージ(思春期、成熟期、更年期、老年期)があり、ホルモンバランスが変化します。それに伴い、女性特有のさまざまな心・身体の変化があります。こういった変化に上手に対処するためには、身体に起きる変化を理解すること、そして「日々の健康習慣の積み重ね」も大切です。

改めて、基本的な対策として3つが大切です。

1.主食、主菜、副菜をバランスよくとること
2.運動は週に3~4回の頻度で、1日あたり30~60分ほど意識的に
3.規則正しい睡眠

大切なのは、基本の健康習慣だけじゃない?

食事、運動、睡眠に気をつけた生活を送っていれば絶対に病気にならないかというと、そうではありません。また、病気の種類によっては、自覚症状がないまま悪化してしまい治療が遅れたために後遺症が残ることになったり、最悪な場合は命を失うことになったりする可能性もゼロではありません。

そうならないために大切なことは、健診の定期的な受診です。これは、生活習慣を見直すきっかけづくりが主な目的です。

普段は医療機関にかかるほどではない程度の軽い頭痛や便秘などの症状がある方も、健診を受診することによって原因がわかったり、生活指導が受けられたりするようになることがあります。大切なパートナーへの声掛けや、周囲が健診を受けやすくするためのサポート、配慮などが大切です。

これまでお伝えしたポイントをおさらいしましょう

ここで、これまでにお届けした「頭痛」「便秘」「月経困難症・月経前症候群(PMS)」「更年期障害」について、改めて押さえておいていただきたい内容をおさらいしてみましょう。

頭痛​の基礎知識をおさらい

  • 女性は男性と比べて頭痛の症状が発症しやすく、「片頭痛」に関しては、女性は男性に比べて3〜4倍の有病者がいると言われています

  • 女性が生理前に頭痛が起きやすいのは、ホルモンバランスが影響しています。女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2つがあり、これらのホルモンの分泌量が増えたり減ったりすることで月経を起こしますが、特にエストロゲンが片頭痛に関係があると言われています*1

  • 女性に多い片頭痛は脳の血管が収縮し、神経が刺激され、血管が拡張することで起こるとされるため、血管の拡張・収縮作用がある食品の摂取量を控えましょう。代表的な食品としては、チョコレートや赤ワインなどポリフェノールを多く含む食品があります

  • 頭痛薬を飲むと一時的に痛みがなくなることもあると思いますが、自己判断で市販薬を使うよりも頭痛ダイアリーをつけて専門医に相談しましょう

便秘の基礎知識をおさらい

  • 便秘の原因は一つではありませんが、一般的には食生活の偏りや運動不足、ストレスなどで腸の動きが悪くなることによって引き起こされる場合があります

  • 女性が生理前、便秘になりやすいのは、「プロゲステロン」が大腸のぜん動運動を抑えたり、腸内の水分を体内に吸収しやすくすることで、便が固くなるためと言われています

  • 便秘の症状改善のためには、食物繊維を多く摂取したり、散歩やストレッチ程度の適度な運動習慣を身につけたりすることも有効です

  • それでも解消しない場合は、酸化マグネシウムのようにマイルドでクセになりにくい便秘薬から試してみましょう。酸化マグネシウムには、便の水分を増やし軟らかくし、排便がスムーズにする働きがあります

月経困難症・月経前症候群(PMS)の基礎知識をおさらい

  • 月経困難症・月経前症候群(PMS)の原因ははっきりとわかっていませんが、生理周期に応じて症状が出やすくなることから、女性ホルモンの乱れと関係があると考えられています

  • 女性ホルモンの乱れをなるべく抑えるためには、規則正しい生活やカフェインの取りすぎを控える、月経の始まる1週間くらい前からジョギング、ウォーキング、ヨガなど軽い運動を取りれることをおすすめします*2

  • 症状がつらいときには、我慢せずに痛み止め(鎮痛剤)を服用しましょう。鎮痛剤を選ぶには、痛みの原因となるプロスタグランディンをブロックできる薬(プロスタグランディン合成阻止剤)がより効果的です

  • 生理前のイライラを抑える目的で低用量ピルを服用することもできますが、医師に相談の上、実際に飲んでみて合うかどうか試してみるのが大事です

更年期障害の基礎知識をおさらい

  • 40〜50代になると、女性の体は更年期と呼ばれる期間に入り、急なのぼせや発汗、動悸や肩こりなどの身体的な不調や心身の不調が現れることがあります。これを更年期障害と呼びます

  • 更年期特有の症状を軽くするためには、十分な睡眠と栄養摂取で自律神経を出来るだけ整えましょう。ストレスに対処するため、自分なりのリラックス法を確立しておくといいでしょう

  • 病院で行う治療は大きく三つで、めまいや頭痛などの諸症状に対する対症療法、体質や症状に合った漢方薬による治療、根本治療によるホルモン補充療法があります。選択肢を知り、医師に相談の上、納得できる治療法から試してみましょう

  • 男性も頻度は低いですが男性ホルモンの急な低下により更年期障害が起きることがあります
おわりに

最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回のプロジェクトでは、女性特有の身体や心の悩みについて、その基礎知識や対処方法をお伝えしてきました。
女性の健康というと、女性だけが考えることと思われがちですが、女性の身体や心の不調が起きるメカニズムを知っておくことでお互いの理解が深まることもあります。女性はライフステージによって現れる悩みが異なること、人によっては日常生活に支障が生じるような悩みを抱えていることを知っていただくことが大事です。人によってかけてほしい言葉、してもらいたい配慮は違いますので、踏み込み過ぎないようにすることや、体調が悪い時にスケジュールがフレキシブルに調整できたり医療機関に受診しやすいような労働環境にすることが大切です。

今回のプロジェクトが、女性の健康を知るきっかけになれば幸いです。

​プロジェクトへのご参加ありがとうございました!後日お送りする事後アンケートへのご回答をお待ちしております。

第6回 カラダシルプロジェクトへのご参加ありがとうございました

自分の体が健康かどうか、自分ではわからないのです

こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局です。
ご一緒に学んできました全6回のカラダシルプロジェクトですが、今回で最終回となりました。

最終回は「健康維持を目指したい女性のための体調管理」についてです。
ここでは、女性が体調を崩しにくい体作りのためにはどのようなことに取り組むべきなのか、また、これまでお話ししてきた、ご自身の身体を知り、健康を守るためのポイントを改めてご紹介します。

基本は健康習慣を身に着けること

これまで、女性特有のお悩みについて、その症状や予防法・対処法についてお伝えしてきました。女性は、一生のうちに大きく4つのライフステージ(思春期、成熟期、更年期、老年期)があり、ホルモンバランスが変化します。それに伴い、女性特有のさまざまな心・身体の変化があります。こういった変化に上手に対処するためには、まずはご自身の身体に起きる変化を理解すること、そして「日々の健康習慣の積み重ね」が大切です。

改めて、基本的な対策として3つを見直しましょう。

1.主食、主菜、副菜をバランスよくとること
2.運動は週に3~4回の頻度で、1日あたり30~60分ほど意識的に
3.規則正しい睡眠

大切なのは、基本の健康習慣だけじゃない?

食事、運動、睡眠に気をつけた生活を送っていれば絶対に病気にならないかというと、そうではありません。また、病気の種類によっては、自覚症状がないまま悪化してしまい治療が遅れたために後遺症が残ることになったり、最悪な場合は命を失うことになったりする可能性もゼロではありません。

そうならないために大切なことは、健診の定期的な受診です。そして健診結果から、生活習慣の見直しへつなげましょう。

そもそも習慣とは、自分でも気づかないうちに取ってしまっている行動のことです。つまり、ご自身の健康習慣のどこかに問題が発生していたとしてもなかなか気付けず、気付いても見て見ぬ振りをしてしまっていたりする可能性があります。

特に体調の変化がなく自分自身では健康だと思っていても、健診によって重い病気が見つかる可能性があります。健診は1年に1度、できる限り同じ時期に受診するようにしましょう。

普段は医療機関にかかるほどではない程度の軽い頭痛や便秘などの症状がある方も、健診を受診することによって原因がわかったり、生活指導が受けられたりするようになることがありますので、自分には関係がないと思わずに、必ず健診を受診しましょう。

また、通常の健診のみではなく、がん検診などの「検診」を活用することも重要です。通常の健診は一次予防ですが、検診は二次予防で、がんや骨粗鬆症など特定の病気を調べることができます。気になることや、ライフステージごとに活用をおすすめします。

新型コロナウイルスの影響を受けて、健診、検診ともに受診数が減少しております。厚生労働省でも定期的な健診、検診を推奨しております。みなさまの健康維持のためにも​、健診、検診の受診をどうぞよろしくお願いいたします。

厚生労働省:新型コロナウイルス感染症が気になって受診を控えている皆さまへ

これまでお伝えしたポイントをおさらいしましょう

ここで、これまでにお届けした「頭痛」「便秘」「月経困難症・月経前症候群(PMS)」「更年期障害」について、改めて押さえておいていただきたい内容をおさらいしてみましょう。

頭痛​の基礎知識をおさらい

  • 女性は男性と比べて頭痛の症状が発症しやすく、「片頭痛」に関しては、女性は男性に比べて3〜4倍の有病者がいると言われています

  • 生理前に頭痛が起きやすいのは、ホルモンバランスが影響しています。女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2つがあり、これらのホルモンの分泌量が増えたり減ったりすることで月経を起こしますが、特にエストロゲンが片頭痛に関係があると言われています*1

  • 女性に多い片頭痛は脳の血管が収縮し、神経が刺激され、血管が拡張することで起こるとされるため、血管の拡張・収縮作用がある食品の摂取量を控えましょう。代表的な食品としては、チョコレートや赤ワインなどポリフェノールを多く含む食品があります

  • 頭痛薬を飲むと一時的に痛みがなくなることもあると思いますが、自己判断で市販薬を使うよりも頭痛ダイアリーをつけて専門医に相談しましょう

便秘の基礎知識をおさらい

  • 便秘の原因は一つではありませんが、一般的には食生活の偏りや運動不足、ストレスなどで腸の動きが悪くなることによって引き起こされる場合があります

  • 生理前、便秘になりやすいのは、「プロゲステロン」が大腸のぜん動運動を抑えたり、腸内の水分を体内に吸収しやすくすることで、便が固くなるためと言われています

  • 便秘の症状改善のためには、食物繊維を多く摂取したり、散歩やストレッチ程度の適度な運動習慣を身につけたりすることも有効です

  • それでも解消しない場合は、酸化マグネシウムのようにマイルドでクセになりにくい便秘薬から試してみましょう。酸化マグネシウムには、便の水分を増やし軟らかくし、排便がスムーズにする働きがあります

月経困難症・月経前症候群(PMS)の基礎知識をおさらい

  • 月経困難症・月経前症候群(PMS)の原因ははっきりとわかっていませんが、生理周期に応じて症状が出やすくなることから、女性ホルモンの乱れと関係があると考えられています

  • 女性ホルモンの乱れをなるべく抑えるためには、規則正しい生活やカフェインの取りすぎを控える、月経の始まる1週間くらい前からジョギング、ウォーキング、ヨガなど軽い運動を取りれることをおすすめします*2

  • 症状がつらいときには、我慢せずに痛み止め(鎮痛剤)を服用しましょう。鎮痛剤を選ぶには、痛みの原因となるプロスタグランディンをブロックできる薬(プロスタグランディン合成阻止剤)がより効果的です

  • 生理前のイライラを抑える目的で低用量ピルを服用することもできますが、医師に相談の上、実際に飲んでみて合うかどうか試してみるのが大事です

更年期障害の基礎知識をおさらい

  • 40〜50代になると、女性の体は更年期と呼ばれる期間に入り、急なのぼせや発汗、動悸や肩こりなどの身体的な不調や心身の不調が現れることがあります。これを更年期障害と呼びます

  • 更年期特有の症状を軽くするためには、十分な睡眠と栄養摂取で自律神経を出来るだけ整えましょう。ストレスに対処するため、自分なりのリラックス法を確立しておくといいでしょう

  • 病院で行う治療は大きく三つで、めまいや頭痛などの諸症状に対する対症療法、体質や症状に合った漢方薬による治療、根本治療によるホルモン補充療法があります。選択肢を知り、医師に相談の上、納得できる治療法から試してみましょう

おわりに

最後まで読んでいただきありがとうございました。
健康の維持に特効薬はなく、日々の小さな積み重ねが、あなたの体に大きな影響を与えます。
やりたいことがあっても、健康状態が整わずにままならないことも多くあります。定期的に健診を受診して体の状態を確かめながら、健康習慣を身につけるとともに、心配なことがあれば我慢せず、医師に相談をしましょう。

今回のプロジェクトが、少しでも日々の生活や、ご自身の心・身体と向き合うきっかけになれば幸いです。

​プロジェクトへのご参加ありがとうございました!後日お送りする事後アンケートへのご回答をお待ちしております。

第6回 カラダシルプロジェクトへのご参加ありがとうございました

自分の体が健康かどうか、自分ではわからないのです

こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局です。
ご一緒に学んできました全6回のカラダシルプロジェクトですが、今回で最終回となりました。

最終回は「健康維持を目指したい女性のための体調管理」についてです。
ここでは、女性が体調を崩しにくい体作りのためにはどのようなことに取り組むべきなのか、また、これまでお話ししてきた、ご自身の身体を知り、健康を守るためのポイントを改めてご紹介します。

基本は健康習慣を身に着けること

これまで、女性特有のお悩みについて、その症状や予防法・対処法についてお伝えしてきました。女性は、一生のうちに大きく4つのライフステージ(思春期、成熟期、更年期、老年期)があり、ホルモンバランスが変化します。それに伴い、女性特有のさまざまな心・身体の変化があります。こういった変化に上手に対処するためには、まずはご自身の身体に起きる変化を理解すること、そして「日々の健康習慣の積み重ね」が大切です。

改めて、基本的な対策として3つを見直しましょう。

1.主食、主菜、副菜をバランスよくとること
2.運動は週に3~4回の頻度で、1日あたり30~60分ほど意識的に
3.規則正しい睡眠

大切なのは、基本の健康習慣だけじゃない?

食事、運動、睡眠に気をつけた生活を送っていれば絶対に病気にならないかというと、そうではありません。また、病気の種類によっては、自覚症状がないまま悪化してしまい治療が遅れたために後遺症が残ることになったり、最悪な場合は命を失うことになったりする可能性もゼロではありません。

そうならないために大切なことは、健診の定期的な受診です。そして健診結果から、生活習慣の見直しへつなげましょう。

そもそも習慣とは、自分でも気づかないうちに取ってしまっている行動のことです。つまり、ご自身の健康習慣のどこかに問題が発生していたとしてもなかなか気付けず、気付いても見て見ぬ振りをしてしまっていたりする可能性があります。

特に体調の変化がなく自分自身では健康だと思っていても、健診によって重い病気が見つかる可能性があります。健診は1年に1度、できる限り同じ時期に受診するようにしましょう。

普段は医療機関にかかるほどではない程度の軽い頭痛や便秘などの症状がある方も、健診を受診することによって原因がわかったり、生活指導が受けられたりするようになることがありますので、自分には関係がないと思わずに、必ず健診を受診しましょう。

また、通常の健診のみではなく、がん検診などの「検診」を活用することも重要です。通常の健診は一次予防ですが、検診は二次予防で、がんや骨粗鬆症など特定の病気を調べることができます。気になることや、ライフステージごとに活用をおすすめします。

新型コロナウイルスの影響を受けて、健診、検診ともに受診数が減少しております。厚生労働省でも定期的な健診、検診を推奨しております。みなさまの健康維持のためにも​、健診、検診の受診をどうぞよろしくお願いいたします。

厚生労働省:新型コロナウイルス感染症が気になって受診を控えている皆さまへ

これまでお伝えしたポイントをおさらいしましょう

ここで、これまでにお届けした「頭痛」「便秘」「月経困難症・月経前症候群(PMS)」「更年期障害」について、改めて押さえておいていただきたい内容をおさらいしてみましょう。

頭痛​の基礎知識をおさらい

  • 女性は男性と比べて頭痛の症状が発症しやすく、「片頭痛」に関しては、女性は男性に比べて3〜4倍の有病者がいると言われています

  • 生理前に頭痛が起きやすいのは、ホルモンバランスが影響しています。女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2つがあり、これらのホルモンの分泌量が増えたり減ったりすることで月経を起こしますが、特にエストロゲンが片頭痛に関係があると言われています*1

  • 女性に多い片頭痛は脳の血管が収縮し、神経が刺激され、血管が拡張することで起こるとされるため、血管の拡張・収縮作用がある食品の摂取量を控えましょう。代表的な食品としては、チョコレートや赤ワインなどポリフェノールを多く含む食品があります

  • 頭痛薬を飲むと一時的に痛みがなくなることもあると思いますが、自己判断で市販薬を使うよりも頭痛ダイアリーをつけて専門医に相談しましょう

便秘の基礎知識をおさらい

  • 便秘の原因は一つではありませんが、一般的には食生活の偏りや運動不足、ストレスなどで腸の動きが悪くなることによって引き起こされる場合があります

  • 生理前、便秘になりやすいのは、「プロゲステロン」が大腸のぜん動運動を抑えたり、腸内の水分を体内に吸収しやすくすることで、便が固くなるためと言われています

  • 便秘の症状改善のためには、食物繊維を多く摂取したり、散歩やストレッチ程度の適度な運動習慣を身につけたりすることも有効です

  • それでも解消しない場合は、酸化マグネシウムのようにマイルドでクセになりにくい便秘薬から試してみましょう。酸化マグネシウムには、便の水分を増やし軟らかくし、排便がスムーズにする働きがあります

月経困難症・月経前症候群(PMS)の基礎知識をおさらい

  • 月経困難症・月経前症候群(PMS)の原因ははっきりとわかっていませんが、生理周期に応じて症状が出やすくなることから、女性ホルモンの乱れと関係があると考えられています

  • 女性ホルモンの乱れをなるべく抑えるためには、規則正しい生活やカフェインの取りすぎを控える、月経の始まる1週間くらい前からジョギング、ウォーキング、ヨガなど軽い運動を取りれることをおすすめします*2

  • 症状がつらいときには、我慢せずに痛み止め(鎮痛剤)を服用しましょう。鎮痛剤を選ぶには、痛みの原因となるプロスタグランディンをブロックできる薬(プロスタグランディン合成阻止剤)がより効果的です

  • 生理前のイライラを抑える目的で低用量ピルを服用することもできますが、医師に相談の上、実際に飲んでみて合うかどうか試してみるのが大事です

更年期障害の基礎知識をおさらい

  • 40〜50代になると、女性の体は更年期と呼ばれる期間に入り、急なのぼせや発汗、動悸や肩こりなどの身体的な不調や心身の不調が現れることがあります。これを更年期障害と呼びます

  • 更年期特有の症状を軽くするためには、十分な睡眠と栄養摂取で自律神経を出来るだけ整えましょう。ストレスに対処するため、自分なりのリラックス法を確立しておくといいでしょう

  • 病院で行う治療は大きく三つで、めまいや頭痛などの諸症状に対する対症療法、体質や症状に合った漢方薬による治療、根本治療によるホルモン補充療法があります。選択肢を知り、医師に相談の上、納得できる治療法から試してみましょう

おわりに

最後まで読んでいただきありがとうございました。
健康の維持に特効薬はなく、日々の小さな積み重ねが、あなたの体に大きな影響を与えます。
やりたいことがあっても、健康状態が整わずにままならないことも多くあります。定期的に健診を受診して体の状態を確かめながら、健康習慣を身につけるとともに、心配なことがあれば我慢せず、医師に相談をしましょう。

今回のプロジェクトが、少しでも日々の生活や、ご自身の心・身体と向き合うきっかけになれば幸いです。

​プロジェクトへのご参加ありがとうございました!後日お送りする事後アンケートへのご回答をお待ちしております。

第5回 更年期障害ってなに?その原因と予防方法

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こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局です。
今回は、更年期障害についてのおはなしです。

女性は40〜50代になると、更年期と呼ばれる期間に入ります。この期間の特徴として、急にイライラするようになったり、理由もなく汗をかくようになったりと、精神的にも身体的にも大きなストレスを抱えるようになる場合があります。

今回は、女性を悩ませる更年期障害について、その症状や予防方法、周囲ができるサポートについてお届けします。

女性を悩ませる「更年期障害」とは

閉経(1年間月経がない状態)の平均年齢は、50.5歳ですが、これを挟んだ前後10年間を更年期と呼びます*1。多くの方は45〜55歳ごろに訪れますが、この頃に1年以上月経がない状態が続いたら更年期であると言えます。更年期症状はこの更年期に発症する女性特有の症状で、急なのぼせや発汗、動悸や肩こりなどがあります。この症状によって日常生活に支障がある場合のことを、更年期障害と呼んでいます。

また、身体的に健康状態の悪さを感じるだけではなく、やる気が出なくなったり急にイライラするようになったり、特に理由もなく不安を感じるようになったりすることもあります。
症状についても、重いものから軽いものまで幅広く、個人差があり、ほとんど自覚症状のない人もいます。

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どうして更年期症状は現れるの?

更年期症状の原因はまだはっきりとは分かっていないものの、女性ホルモンの乱れと強い関係があることがわかってきました。

女性は40歳ごろから女性ホルモンの分泌量が急激に減っていくのですが、それに伴って更年期症状が現れるようになります。これは、それまで安定して分泌されていた女性ホルモンが急激に分泌されなくなることで脳が混乱し、自律神経が乱れやすくなっていることが理由として考えられます。自律神経が乱れることで、精神的に落ち着かなくなったり、体の健康状態を維持しにくくなったりして、更年期症状が現れるようになるのです。

更年期症状は、多岐にわたりますが、おもな症状は次のようなものです*2。

ほてり、のぼせ、発汗、冷え、めまい、耳鳴り、頭痛、動悸、息切れ、イライラ、不安感、不眠、抑うつ、無気力、肩こり、腰痛、関節痛、疲労感、皮膚症状(乾燥、かゆみ、湿疹など)、腟の乾き、性交痛、頻尿、尿失禁、膀胱炎。
※このほか、さまざまな症状が現れることがあります

更年期障害は予防・軽減できる

女性ホルモンの分泌が急激に減ることは、女性の体にとっては避けられません。しかし、更年期症状を予防・抑制するためには、それによって自律神経が乱れないようにすることが大切です。そのためには、健康的な生活習慣を身に着けることが重要になります。

食事については、主食、主菜、副菜をバランスよく摂ることが大切です。ほかにも、タバコは体に悪影響を及ぼすことが指摘されていますので、喫煙習慣がある方は量をなるべく控えるようにして、禁煙を目指しましょう。

食事や禁煙のほかには、適度な運動も症状の軽減が期待できると言われています。三日坊主で終わっては意味がありませんので、無理せず継続することを心がけてください。たとえば、姿勢を正した状態でウォーキングをするだけであってもかまいません。

また、運動効果を高めるためには、食事の2時間後を目安に体を動かすと良いとされています。

受診の目安は?どんな治療があるの?

先ほどお伝えした通り、更年期障害はさまざまな症状が現れます。単に「更年期だから」と決めつけてしまうと、他の病気を見逃していた、といったことにつながる場合もあります。

更年期障害の診断では、血液検査をします。
血液中のホルモン濃度を測定することで、更年期パターンになっているかどうかがわかります*3。卵胞ホルモン「エストロゲン」と黄体ホルモン「プロゲステロン」の低下とともに、卵胞刺激ホルモンである「FSH」や黄体形成ホルモン「LH」が上昇している場合、更年期障害のパターンだと考えられます*4。

女性ホルモンの低下による不調に対しては、ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬による治療が行なわれます。また、精神的な不調に対しては自律神経調整薬、睡眠剤や向精神薬を使うこともあります*5。

​更年期障害の背景には、心理的なストレスもあり、お伝えした通りその症状は千差万別です。心配な場合は、専門医に相談しましょう。

また、規則正しい生活が送れるように協力したり、ストレスが解消できるように気を配ったりすることは、一緒に暮らすご家族や周囲からの働きかけも大切です。パートナーが更年期障害に悩んでいる方は、バランスのいい食事を作る、一緒に趣味を楽しむなど、無理のない範囲で取り入れてみてください。

さらに詳しく​!宋美玄先生に聞きました

​日々の生活で気になること、もっと知りたい疑問を宋先生に聞きました。

​宋美玄先生

産婦人科医、医学博士

2001年、大阪大学医学部卒、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い:妊娠・出産の心得 11か条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)などがある。

- 男性も更年期障害があると聞きました。どんな症状ですか?
男性も頻度は低いですが男性ホルモンの急な低下により更年期障害を生じることがあります。症状は、女性の更年期と同じです。

- 更年期障害の治療について、病院での治療を詳しく教えてください。

病院で行う治療は大きく三つです。めまいや頭痛などの諸症状に対する対症療法、体質や症状に合った漢方薬による治療、根本治療によるホルモン補充療法です。選択肢を知った上て自分の納得できる治療法から試していただけるといいと思います。

- 更年期障害について周囲や管理職ができる配慮、気づかい、声掛けはありますか?
まずは女性には更年期という時期があること、人によっては日常生活に支障がある更年期障害を生じることを知っていただくことが大事です。決してネガティブな時期ではないのでからかったり差別的な扱いを影でしたりしないことが大事です。人によってかけてほしい言葉、してもらいたい配慮は違いますので、踏み込み過ぎないようにし、体調が悪い時にスケジュールがフレキブルに調整的たり医療機関に受診しやすいような労働環境にすることが大切です。

参考:

※1~5 厚生労働省研究班(東京大学医学部藤井班)監修 「女性の健康推進室ヘルスケアラボ」

第5回 更年期障害って怖いもの?その原因と予防方法

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こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局です。
今回は、更年期障害についてのおはなしです。

40〜50代になると、女性の体は更年期と呼ばれる期間に入ります。この期間の特徴として、急にイライラするようになったり、理由もなく汗をかくようになったりと、精神的にも身体的にも大きなストレスを抱えるようになる場合があります。

そこで今回は、更年期障害にお悩みの方や、これから更年期を迎える方へ、その症状を少しでも軽減、予防する方法をお届けします。

50歳を過ぎてから体調を崩しやすくなったのですが、これは更年期障害でしょうか?

閉経(1年間月経がない状態)の平均年齢は、50.5歳ですが、これを挟んだ前後10年間を更年期と呼びます*1。多くの方は45〜55歳ごろに訪れますが、この頃に1年以上月経がない状態が続いたら更年期であると判断しましょう。更年期症状はこの更年期に発症する女性特有の症状で、急なのぼせや発汗、動悸や肩こりなどがあります。この症状によって日常生活に支障がある場合のことを、更年期障害と呼んでいます。

また、身体的に健康状態の悪さを感じるだけではなく、やる気が出なくなったり急にイライラするようになったり、特に理由もなく不安を感じるようになったりすることもあります。
症状についても、重いものから軽いものまで幅広く、個人差があり、ほとんど自覚症状のない人もいます。

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更年期症状はなぜ現れるのですか?

更年期症状の原因はまだはっきりとは分かっていないものの、女性ホルモンの乱れと強い関係があることがわかってきました。

女性は40歳ごろから女性ホルモンの分泌量が急激に減っていくのですが、それに伴って更年期症状が現れるようになります。これは、それまで安定して分泌されていた女性ホルモンが急激に分泌されなくなることで脳が混乱し、自律神経が乱れやすくなっていることが理由として考えられます。自律神経が乱れることで、精神的に落ち着かなくなったり、体の健康状態を維持しにくくなったりして、更年期症状が現れるようになるのです。

更年期症状は、多岐にわたりますが、おもな症状は次のようなものです*2。

ほてり、のぼせ、発汗、冷え、めまい、耳鳴り、頭痛、動悸、息切れ、イライラ、不安感、不眠、抑うつ、無気力、肩こり、腰痛、関節痛、疲労感、皮膚症状(乾燥、かゆみ、湿疹など)、腟の乾き、性交痛、頻尿、尿失禁、膀胱炎。
※このほか、さまざまな症状が現れることがあります

更年期障害を予防・軽減する方法はありますか?

女性ホルモンの分泌が急激に減ることは、女性の体にとっては避けられません。しかし、更年期症状を予防・抑制するためには、それによって自律神経が乱れないようにすることが大切です。そのためには、健康的な生活習慣を身に着けることが重要になります。

食事については、主食、主菜、副菜をバランスよく摂ることを心がけましょう。おすすめは、ご飯と味噌汁に、魚料理、おひたし、煮物などを組み合わせた和食です。特に魚料理に関しては、1日のうちに1〜2回は取り入れるように意識してください。また、昼食と夕食それぞれに、緑黄色野菜を使った副菜を小鉢ほどの量で1皿ずつ加えると、バランスを整えることができます。

また、タバコは体に悪影響を及ぼすことが指摘されていますので、喫煙習慣がある方は量をなるべく控えるようにして、禁煙を目指しましょう。

食事や禁煙のほかには、適度な運動も症状の軽減が期待できると言われています。三日坊主で終わっては意味がありませんので、無理せず継続することを心がけてください。たとえば、姿勢を正した状態でウォーキングをするだけであってもかまいません。

運動は週に3~4回の頻度で、1日あたり30〜60分ほど意識的に行うことが望ましいのですが、運動習慣が無い方は、まずは週に1回のペースから少しずつ頻度を上げていくようにしていきましょう。

また、運動効果を高めるためには、食事の2時間後を目安に体を動かすと良いとされています。

受診の目安は?どんな治療があるの?

先ほどお伝えした通り、更年期障害はさまざまな症状が現れます。単に「更年期だから」と決めつけてしまうと、他の病気を見逃していた、といったことにつながる場合もあります。

更年期障害の診断では、血液検査をします。
血液中のホルモン濃度を測定することで、更年期パターンになっているかどうかがわかります*3。卵胞ホルモン「エストロゲン」と黄体ホルモン「プロゲステロン」の低下とともに、卵胞刺激ホルモンである「FSH」や黄体形成ホルモン「LH」が上昇している場合、更年期障害のパターンだと考えられます*4。

女性ホルモンの低下による不調に対しては、ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬による治療が行なわれます。また、精神的な不調に対しては自律神経調整薬、睡眠剤や向精神薬を使うこともあります*5。

​更年期障害の背景には、心理的なストレスもあり、お伝えした通りその症状は千差万別です。厚生労働省研究班(東京大学医学部藤井班)が監修する、「女性の健康推進室 ヘルスケアラボ」では、「更年期障害チェック」で更年期に関する症状をチェックできます。また、もし症状に心配があれば婦人科を受診して専門医に相談しましょう。

さらに詳しく​!宋美玄先生に聞きました

​日々の生活で気になること、もっと知りたい疑問を宋先生に聞きました。

​宋美玄先生

産婦人科医、医学博士

2001年、大阪大学医学部卒、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い:妊娠・出産の心得 11か条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)などがある。

- 更年期特有の症状を軽くする方法はあるのでしょうか?
十分な睡眠と栄養摂取で自律神経を出来るだけ整えましょう。ストレスに対処するため、自分なりのリラックス法を確立しておくといいでしょう。

- 更年期障害の治療について、病院ではどんな治療をするのでしょうか?詳しく教えてください。

病院で行う治療は大きく三つです。めまいや頭痛などの諸症状に対する対症療法、体質や症状に合った漢方薬による治療、根本治療によるホルモン補充療法です。選択肢を知った上て自分の納得できる治療法から試していただけるといいと思います。

- 更年期障害について周囲や管理職ができる配慮、気づかい、声掛けはありますか?
まずは女性には更年期という時期があること、人によっては日常生活に支障がある更年期障害を生じることを知っていただくことが大事です。決してネガティブな時期ではないのでからかったり差別的な扱いを影でしたりしないことが大事です。人によってかけてほしい言葉、してもらいたい配慮は違いますので、踏み込み過ぎないようにし、体調が悪い時にスケジュールがフレキブルに調整的たり医療機関に受診しやすいような労働環境にすることが大切です。

参考:

※1~5 厚生労働省研究班(東京大学医学部藤井班)監修 「女性の健康推進室ヘルスケアラボ」

第5回 更年期障害って怖いもの?その原因と予防方法

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こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局です。
今回は、更年期障害についてのおはなしです。

40〜50代になると、女性の体は更年期と呼ばれる期間に入ります。この期間の特徴として、急にイライラするようになったり、理由もなく汗をかくようになったりと、精神的にも身体的にも大きなストレスを抱えるようになる場合があります。

そこで今回は、更年期障害にお悩みの方や、これから更年期を迎える方へ、その症状を少しでも軽減、予防する方法をお届けします。

女性なら他人事じゃない「更年期障害」とは

閉経(1年間月経がない状態)の平均年齢は、50.5歳ですが、これを挟んだ前後10年間を更年期と呼びます*1。多くの方は45〜55歳ごろに訪れますが、この頃に1年以上月経がない状態が続いたら更年期であると判断しましょう。更年期症状はこの更年期に発症する女性特有の症状で、急なのぼせや発汗、動悸や肩こりなどがあります。この症状によって日常生活に支障がある場合のことを、更年期障害と呼んでいます。

また、身体的に健康状態の悪さを感じるだけではなく、やる気が出なくなったり急にイライラするようになったり、特に理由もなく不安を感じるようになったりすることもあります。
症状についても、重いものから軽いものまで幅広く、個人差があり、ほとんど自覚症状のない人もいます。

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どうして更年期症状は現れるの?

更年期症状の原因はまだはっきりとは分かっていないものの、女性ホルモンの乱れと強い関係があることがわかってきました。

女性は40歳ごろから女性ホルモンの分泌量が急激に減っていくのですが、それに伴って更年期症状が現れるようになります。これは、それまで安定して分泌されていた女性ホルモンが急激に分泌されなくなることで脳が混乱し、自律神経が乱れやすくなっていることが理由として考えられます。自律神経が乱れることで、精神的に落ち着かなくなったり、体の健康状態を維持しにくくなったりして、更年期症状が現れるようになるのです。

更年期症状は、多岐にわたりますが、おもな症状は次のようなものです*2。

ほてり、のぼせ、発汗、冷え、めまい、耳鳴り、頭痛、動悸、息切れ、イライラ、不安感、不眠、抑うつ、無気力、肩こり、腰痛、関節痛、疲労感、皮膚症状(乾燥、かゆみ、湿疹など)、腟の乾き、性交痛、頻尿、尿失禁、膀胱炎。
※このほか、さまざまな症状が現れることがあります

更年期障害は予防できる

女性ホルモンの分泌が急激に減ることは、女性の体にとっては避けられません。しかし、更年期症状を予防・抑制するためには、それによって自律神経が乱れないようにすることが大切です。そのためには、健康的な生活習慣を身に着けることが重要になります。

食事については、主食、主菜、副菜をバランスよく摂ることを心がけましょう。おすすめは、ご飯と味噌汁に、魚料理、おひたし、煮物などを組み合わせた和食です。特に魚料理に関しては、1日のうちに1〜2回は取り入れるように意識してください。また、昼食と夕食それぞれに、緑黄色野菜を使った副菜を小鉢ほどの量で1皿ずつ加えると、バランスを整えることができます。

また、タバコは体に悪影響を及ぼすことが指摘されていますので、喫煙習慣がある方は量をなるべく控えるようにして、禁煙を目指しましょう。

食事や禁煙のほかには、適度な運動も症状の軽減が期待できると言われています。三日坊主で終わっては意味がありませんので、無理せず継続することを心がけてください。たとえば、姿勢を正した状態でウォーキングをするだけであってもかまいません。

運動は週に3~4回の頻度で、1日あたり30〜60分ほど意識的に行うことが望ましいのですが、運動習慣が無い方は、まずは週に1回のペースから少しずつ頻度を上げていくようにしていきましょう。

また、運動効果を高めるためには、食事の2時間後を目安に体を動かすと良いとされています。

自己判断せず、婦人科で診断を

先ほどお伝えした通り、更年期障害はさまざまな症状が現れます。単に「更年期だから」と決めつけてしまうと、他の病気を見逃していた、といったことにつながる場合もあります。

更年期障害の診断では、血液検査をします。
血液中のホルモン濃度を測定することで、更年期パターンになっているかどうかがわかります*3。卵胞ホルモン「エストロゲン」と黄体ホルモン「プロゲステロン」の低下とともに、卵胞刺激ホルモンである「FSH」や黄体形成ホルモン「LH」が上昇している場合、更年期障害のパターンだと考えられます*4。

女性ホルモンの低下による不調に対しては、ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬による治療が行なわれます。また、精神的な不調に対しては自律神経調整薬、睡眠剤や向精神薬を使うこともあります*5。

​更年期障害の背景には、心理的なストレスもあり、お伝えした通りその症状は千差万別です。厚生労働省研究班(東京大学医学部藤井班)が監修する、「女性の健康推進室 ヘルスケアラボ」では、「更年期障害チェック」で更年期に関する症状をチェックできます。また、もし症状に心配があれば婦人科を受診して専門医に相談しましょう。

さらに詳しく​!宋美玄先生に聞きました

​日々の生活で気になること、もっと知りたい疑問を宋先生に聞きました。

​宋美玄先生

産婦人科医、医学博士

2001年、大阪大学医学部卒、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い:妊娠・出産の心得 11か条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)などがある。

- 更年期特有の症状を軽くする方法はあるのでしょうか?
十分な睡眠と栄養摂取で自律神経を出来るだけ整えましょう。ストレスに対処するため、自分なりのリラックス法を確立しておくといいでしょう。

- 更年期障害の治療について、病院ではどんな治療をするのでしょうか?詳しく教えてください。

病院で行う治療は大きく三つです。めまいや頭痛などの諸症状に対する対症療法、体質や症状に合った漢方薬による治療、根本治療によるホルモン補充療法です。選択肢を知った上て自分の納得できる治療法から試していただけるといいと思います。

- 更年期障害について周囲や管理職ができる配慮、気づかい、声掛けはありますか?
まずは女性には更年期という時期があること、人によっては日常生活に支障がある更年期障害を生じることを知っていただくことが大事です。決してネガティブな時期ではないのでからかったり差別的な扱いを影でしたりしないことが大事です。人によってかけてほしい言葉、してもらいたい配慮は違いますので、踏み込み過ぎないようにし、体調が悪い時にスケジュールがフレキブルに調整的たり医療機関に受診しやすいような労働環境にすることが大切です。

参考:

※1~5 厚生労働省研究班(東京大学医学部藤井班)監修 「女性の健康推進室ヘルスケアラボ」

第4回 男性に知っておいてもらいたい女性の月経に関する悩み

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こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局です。
今回は、月経困難症・月経前症候群(PMS)についてのおはなしです。

女性から「生理の前に急にイライラするようになった」といったことを聞いたことがある男性の方もいるかもしれません。そんな時に、どうしたらよいのかわからない、という男性側の困った声を耳にすることもあります。今回は、多くの女性を悩ませる月経に関する悩みについて、症状や原因、予防方法をお伝えします。

月経困難症・月経前症候群(PMS)とは

月経期間中に発生する、腹痛や腰痛、下痢、吐き気、頭痛、疲労、食欲不振などの身体的な症状や、憂鬱、イライラなどの精神的症状などを含む症状を月経痛と呼びます。この月経痛が強く、日常生活に支障をきたす場合を月経困難症といいます*1。

また、PMSは「Premenstrual Syndrome」の略で、生理前の3日~10日の黄体期に、生理前に身体的・精神的な体調の変化が見られるようになります。その症状には個人差がありますが、頭痛やむくみ、体重増加などが現れるようになる人もいれば、イライラしやすくなったり、憂鬱な気分になったりと心の状態が乱れるようになる人もいます。PMSは月経が起こると症状がなくなったり、軽減する特徴があります。

月経困難症・月経前症候群(PMS)の原因

月経困難症・月経前症候群(PMS)の原因はまだはっきりとは分かっていないものの、生理周期に応じて症状が出やすくなることから、女性ホルモンの乱れと関係があるのではないかと考えられています。

排卵から月経までの期間(黄体期)にはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌されます。特にプロゲステロンは、妊娠していない場合に剥がれて月経として出血してくる子宮内膜に作用して、月経痛の原因となると考えられています*2。

PMSもホルモンバランスが影響しており、黄体期の後半にエストロゲンとプロゲステロンが急激に低下し、脳内のホルモンや神経伝達物質の異常を引き起こすことが、PMSの原因と考えられています*3。

女性ホルモンの分泌量には個人差がありますし、女性ホルモンが体内物質と相乗的に働くことで症状にも違いが出てきます。

月経困難症・月経前症候群(PMS)の予防と対策

月経困難症やPMSの症状を軽くするためには、女性ホルモンの乱れをなるべく抑えることが有効だと考えられています。

女性ホルモンが乱れることで血糖値が調整しにくくなることがありますが、たとえば1日の食事を4〜6回に分けてとることで血糖値をゆるやかに安定させられるため、症状の軽減に効果が期待できます。また、カフェインを摂取することで神経が興奮状態になり、心の状態が乱れてしまうこともあります。

また、女性ホルモンが乱れる原因としては、ストレスや食生活の乱れ、不規則な睡眠などの生活習慣によるものも多いため、できればPMSの症状が現れるようになってからではなく、早いうちから健康的な生活習慣を身につけることが大切です。

月経前は、骨盤の血流の流れが悪くなり、月経痛を強くすることがあります。

女性の健康推進室ヘルスケアラボ」(厚生労働省研究班(東京大学医学部藤井班)監修)では、月経の始まる1週間くらい前からジョギング、ウォーキング、スイミング、あるいはヨガやエアロビクスなど適度な運動を取り入れることも効果がある、としています。

症状が辛いとき、受診のタイミングは

症状がつらいときには、我慢せずに痛み止め(鎮痛剤)を上手に取り入れる必要があります。

鎮痛剤を選ぶには、痛みの原因となるプロスタグランディンをブロックできる薬(プロスタグランディン合成阻止剤)がより効果的です*4。また、低用量ピル(OC)も月経痛に効果があると言われています*5。

月経困難症の原因は、排卵した後、卵巣から分泌されるプロゲステロンの作用が原因と考えられています。この原因となるプロゲステロンの分泌を抑えれば月経痛を予防することができます。低用量ピルは、排卵をストップすることから避妊薬としても使いますが、月経痛治療薬としても使うことができます。

​心身の体調を気づかった対応を

女性は、初経を迎えてから閉経まで、生理~卵胞期~排卵~黄体期という周期を毎月繰り返しています。月経前や、月経中は、感情的になったり、イライラしてしまったり、腹痛や腰痛といった身体的な症状を感じる人も少なくありません。

ここまでお伝えしてきた通り、これはホルモンバランスが原因と考えられており、女性自身でもコントロールが難しいことも多いのです。

女性には毎月、ホルモンバランスによる心身の変化があることを正しく理解することで、お互いに思いやりを持てる環境を整えていきましょう。

さらに詳しく​!宋美玄先生に聞きました

​日々の生活で気になること、もっと知りたい疑問を宋先生に聞きました。

​宋美玄先生

産婦人科医、医学博士

2001年、大阪大学医学部卒、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い:妊娠・出産の心得 11か条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)などがある。

- 管理職として、あるいは職場の同僚として、月経関連での悩みを持つ女性の部下に対して何かできる配慮はあるでしょうか?

「女性をみたら生理前だと思え」女性が月経周期のどの時期にあるのか他人が知ることはできません。全ての女性が生理前の体調がいつもと違う時期かもしれないと思ってデリケートに接していただければと思います。

- PMSの期間を少しでも楽に過ごすためにできるセルフケアや、PMSの前にできることはあるのでしょうか?

PMSの時期に出現する症状によりますが、バランスのとれた食事、適度な運動、睡眠リズムなど一般的な健康管理に加えて、リラックスできるようなルーチンがあるといいでしょう。日常生活に支障がある場合は大事な予定は外しておくなどの工夫も大切です。

参考:

※1~5 厚生労働省研究班(東京大学医学部藤井班)監修 「女性の健康推進室ヘルスケアラボ」

公益社団法人 日本産科婦人科学会 「月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS)」

第4回 PMSは当たり前だと思っていませんか?今日からできる予防と対策

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こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局です。
今回は、月経困難症・月経前症候群(PMS)についてのおはなしです。

月経中の腹痛や腰痛、月経前のイライラや肌荒れ、体重の増加など、月経に関する悩みを持たれている方は少なくありません。
そこで今回は、日常で悩みを持たれる方も多い月経に関するお悩みについて、少しでも軽減、予防するための方法をお届けします。

生理前や生理中に痛みがあったりや気分が不安定になります

月経期間中に発生する、腹痛や腰痛、下痢、吐き気、頭痛、疲労、食欲不振などの身体的な症状や、憂鬱、イライラなどの精神的症状などを含む症状を月経痛と呼びます。この月経痛が強く、日常生活に支障をきたす場合を月経困難症といいます*1。

また、PMSは「Premenstrual Syndrome」の略で、生理前の3日~10日の黄体期に、生理前に身体的・精神的な体調の変化が見られるようになります。その症状には個人差がありますが、頭痛やむくみ、体重増加などが現れるようになる人もいれば、イライラしやすくなったり、憂鬱な気分になったりと心の状態が乱れるようになる人もいます。PMSは月経が起こると症状がなくなったり、軽減する特徴があります。

なぜ症状が現れるのですか?

月経困難症・月経前症候群(PMS)の原因はまだはっきりとは分かっていないものの、生理周期に応じて症状が出やすくなることから、女性ホルモンの乱れと関係があるのではないかと考えられています。

排卵から月経までの期間(黄体期)にはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌されます。特にプロゲステロンは、妊娠していない場合に剥がれて月経として出血してくる子宮内膜に作用して、月経痛の原因となると考えられています*2。

PMSは、黄体期の後半にエストロゲンとプロゲステロンが急激に低下し、脳内のホルモンや神経伝達物質の異常を引き起こすことが原因と考えられています*3。

女性ホルモンの分泌量には個人差がありますし、女性ホルモンが体内物質と相乗的に働くことで症状にも違いが出てきます。

予防したり症状を抑えたりする方法はありますか?

月経困難症やPMSの症状を軽くするためには、女性ホルモンの乱れをなるべく抑えることが有効だと考えられています。

女性ホルモンが乱れることで血糖値が調整しにくくなることがありますが、たとえば1日の食事を4〜6回に分けてとることで血糖値をゆるやかに安定させられるため、症状の軽減に効果が期待できます。また、カフェインを摂取することで神経が興奮状態になり、心の状態が乱れてしまうこともあります。普段からコーヒーや紅茶を飲む習慣がある方は、量を控えるか、カフェインレスのものを選ぶようにしましょう。

また、女性ホルモンが乱れる原因としては、ストレスや食生活の乱れ、不規則な睡眠などの生活習慣によるものも多いため、できればPMSの症状が現れるようになってからではなく、早いうちから健康的な生活習慣を身につけることが大切です。

月経前は、骨盤の血流の流れが悪くなり、月経痛を強くすることがあります。

月経の始まる1週間くらい前からジョギング、ウォーキング、スイミング、あるいはヨガやエアロビクスなど適度な運動を取り入れることも意識してみましょう*4。

それでも辛いときはどうしたら良い?

症状がつらいときには、我慢せずに痛み止め(鎮痛剤)を服用しましょう。

鎮痛剤を選ぶには、痛みの原因となるプロスタグランディンをブロックできる薬(プロスタグランディン合成阻止剤)がより効果的です*5。また、低用量ピル(OC)も月経痛に効果があると言われています*6。

月経困難症の原因は、排卵した後、卵巣から分泌されるプロゲステロンの作用が原因と考えられています。この原因となるプロゲステロンの分泌を抑えれば月経痛を予防することができます。低用量ピルは、排卵をストップすることから避妊薬としても使いますが、月経痛治療薬としても使うことができます。

月経痛によって、仕事や学業能率の低下や生活に障害が出る場合や、年単位で痛みが強くなる場合、月経時以外にも痛みがある場合も、婦人科に相談しましょう。

厚生労働省研究班(東京大学医学部藤井班)が監修する、「女性の健康推進室 ヘルスケアラボ」では、「生理痛チェック」としてご自身の生理に関する症状をチェックすることができます。

さらに詳しく​!宋美玄先生に聞きました

​日々の生活で気になること、もっと知りたい疑問を宋先生に聞きました。

​宋美玄先生

産婦人科医、医学博士

2001年、大阪大学医学部卒、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い:妊娠・出産の心得 11か条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)などがある。

- 自分の月経が普通かどうか、よくわかりません。気を付けておいたほうが良い点、受診のサインはありますか?

周期が25〜38日以内になっているかどうか、期間が3~7日以内になっているか注意して記録してみてください。また、日常生活に支障があるような痛み、ナプキンが1時間持たないような出血があればそれも受診理由になります。

- 月経前のイライラが止まりません… ピルを使うと楽になるでしょうか?選ぶポイントはありますか?

イライラがホルモンの変動によるものであればピルなどで排卵をなくせば改善が期待できます。種類によってPMSにオススメのものもありますが、実際に飲んでみて合うかどうか試してみるのが大事です。

- PMSの期間を少しでも楽に過ごすためにできるセルフケアや、PMSの前にできることはありますか?

PMSの時期に出現する症状によりますが、バランスのとれた食事、適度な運動、睡眠リズムなど一般的な健康管理に加えて、リラックスできるようなルーチンがあるといいでしょう。日常生活に支障がある場合は大事な予定は外しておきましょう。

参考:

※1~5 厚生労働省研究班(東京大学医学部藤井班)監修 「女性の健康推進室ヘルスケアラボ」

公益社団法人 日本産科婦人科学会 「月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS)」

第4回 PMSは当たり前だと思っていませんか?今日からできる予防と対策

top.jpg

こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局です。
今回は、月経困難症・月経前症候群(PMS)についてのおはなしです。
月経中の腹痛や腰痛、月経前のイライラや肌荒れ、体重の増加など、月経に関する悩みを持たれている方は少なくありません。
そこで今回は、日常で悩みを持たれる方も多い月経に関するお悩みについて、少しでも軽減、予防するための方法をお届けします。

月経困難症・月経前症候群(PMS)とは

月経期間中に発生する、腹痛や腰痛、下痢、吐き気、頭痛、疲労、食欲不振などの身体的な症状や、憂鬱、イライラなどの精神的症状などを含む症状を月経痛と呼びます。この月経痛が強く、日常生活に支障をきたす場合を月経困難症といいます*1。

また、PMSは「Premenstrual Syndrome」の略で、生理前の3日~10日の黄体期に、生理前に身体的・精神的な体調の変化が見られるようになります。その症状には個人差がありますが、頭痛やむくみ、体重増加などが現れるようになる人もいれば、イライラしやすくなったり、憂鬱な気分になったりと心の状態が乱れるようになる人もいます。PMSは月経が起こると症状がなくなったり、軽減する特徴があります。

月経困難症・月経前症候群(PMS)の原因

月経困難症・月経前症候群(PMS)の原因はまだはっきりとは分かっていないものの、生理周期に応じて症状が出やすくなることから、女性ホルモンの乱れと関係があるのではないかと考えられています。

排卵から月経までの期間(黄体期)にはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌されます。特にプロゲステロンは、妊娠していない場合に剥がれて月経として出血してくる子宮内膜に作用して、月経痛の原因となると考えられています*2。

PMSは、黄体期の後半にエストロゲンとプロゲステロンが急激に低下し、脳内のホルモンや神経伝達物質の異常を引き起こすことが原因と考えられています*3。

女性ホルモンの分泌量には個人差がありますし、女性ホルモンが体内物質と相乗的に働くことで症状にも違いが出てきます。

月経困難症・月経前症候群(PMS)の予防と対策

月経困難症やPMSの症状を軽くするためには、女性ホルモンの乱れをなるべく抑えることが有効だと考えられています。

女性ホルモンが乱れることで血糖値が調整しにくくなることがありますが、たとえば1日の食事を4〜6回に分けてとることで血糖値をゆるやかに安定させられるため、症状の軽減に効果が期待できます。また、カフェインを摂取することで神経が興奮状態になり、心の状態が乱れてしまうこともあります。普段からコーヒーや紅茶を飲む習慣がある方は、量を控えるか、カフェインレスのものを選ぶようにしましょう。

また、女性ホルモンが乱れる原因としては、ストレスや食生活の乱れ、不規則な睡眠などの生活習慣によるものも多いため、できればPMSの症状が現れるようになってからではなく、早いうちから健康的な生活習慣を身につけることが大切です。

月経前は、骨盤の血流の流れが悪くなり、月経痛を強くすることがあります。

月経の始まる1週間くらい前からジョギング、ウォーキング、スイミング、あるいはヨガやエアロビクスなど適度な運動を取り入れることも意識してみましょう*4。

我慢しないことも大切

症状がつらいときには、我慢せずに痛み止め(鎮痛剤)を服用しましょう。

鎮痛剤を選ぶには、痛みの原因となるプロスタグランディンをブロックできる薬(プロスタグランディン合成阻止剤)がより効果的です*5。また、低用量ピル(OC)も月経痛に効果があると言われています*6。

月経困難症の原因は、排卵した後、卵巣から分泌されるプロゲステロンの作用が原因と考えられています。この原因となるプロゲステロンの分泌を抑えれば月経痛を予防することができます。低用量ピルは、排卵をストップすることから避妊薬としても使いますが、月経痛治療薬としても使うことができます。

月経痛によって、仕事や学業能率の低下や生活に障害が出る場合や、年単位で痛みが強くなる場合、月経時以外にも痛みがある場合も、婦人科に相談しましょう。

厚生労働省研究班(東京大学医学部藤井班)が監修する、「女性の健康推進室 ヘルスケアラボ」では、「生理痛チェック」としてご自身の生理に関する症状をチェックすることができます。

さらに詳しく​!宋美玄先生に聞きました

​日々の生活で気になること、もっと知りたい疑問を宋先生に聞きました。

​宋美玄先生

産婦人科医、医学博士

2001年、大阪大学医学部卒、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い:妊娠・出産の心得 11か条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)などがある。

- 自分の月経が普通かどうか、よくわかりません。気を付けておいたほうが良い点、受診のサインはありますか?

周期が25〜38日以内になっているかどうか、期間が3~7日以内になっているか注意して記録してみてください。また、日常生活に支障があるような痛み、ナプキンが1時間持たないような出血があればそれも受診理由になります。

- 月経前のイライラが止まりません… ピルを使うと楽になるでしょうか?選ぶポイントはありますか?

イライラがホルモンの変動によるものであればピルなどで排卵をなくせば改善が期待できます。種類によってPMSにオススメのものもありますが、実際に飲んでみて合うかどうか試してみるのが大事です。

- PMSの期間を少しでも楽に過ごすためにできるセルフケアや、PMSの前にできることはありますか?

PMSの時期に出現する症状によりますが、バランスのとれた食事、適度な運動、睡眠リズムなど一般的な健康管理に加えて、リラックスできるようなルーチンがあるといいでしょう。日常生活に支障がある場合は大事な予定は外しておきましょう。

参考:

※1~5 厚生労働省研究班(東京大学医学部藤井班)監修 「女性の健康推進室ヘルスケアラボ」

公益社団法人 日本産科婦人科学会 「月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS)」

第3回 女性は男性に比べて便秘になりやすい?

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女性は男性に比べて便秘になりやすい?

こんにちは。カラダシルプロジェクト運営事務局です。

今回は、「便秘」についてのおはなしです。

「男性に比べて女性は便秘になりやすい」という話を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこれはあながち間違いではないそうです。

腸内環境が悪化すると、女性に限らず男性も、肌荒れや肥満につながる可能性が高まるだけではなく、重い病気にかかるリスクも増えていきます。

Breakfast with muesli, strawberry salad,

便秘を予防するために大切なのは生活習慣

便秘の原因が病気ではなく日々の生活習慣にある場合、食生活や運動習慣を見直すことである程度の予防が可能です。

手軽にできる便秘解消法としては、起床直後に冷水または冷牛乳を飲むことです。冷たい水を飲むことで胃が刺激され、大腸の動きが活発になるだけでなく、水分によって便が軟らかくなり、排便が促されることがあります。

また、ダイエットのために食事の数・量を極端に減らすことで腸に溜まった便を押し出せなくなることがありますので、過剰な食事制限は控えましょう。食物繊維が豊富な野菜や果物を普段の食事に1品追加したり、朝食を抜かずに1日3食しっかりと固形物を食べるようにすることも有効です。

ヨーグルトや乳酸飲料に含まれるビフィズス菌は腸内細菌の一つで腸の働きを活発にしますが、これと同じような働きをすると言われているのが味噌や納豆などの発酵食品です。

これらの食品と合わせて、ビフィズス菌の働きを活発にするオリゴ糖を含む、バナナやゴボウなども摂るようにしましょう。

便秘はストレスや睡眠不足などによる自律神経の乱れが原因となることもあるので、遅くとも12時には寝て7時間の睡眠を確保できるよう規則正しい睡眠を心がけましょう。また、デスクワークなどであまり体を動かす機会が無い方は、1時間に1度は立ち上がって背伸びをすることで、体の緊張をほぐすようにしましょう。

便秘ってどういう状態のこと?

日本内科学会によると、「3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態」のことを便秘と呼んでいます。たとえば月曜日に排便があったあと、次の木曜日までに便がなければ便秘だと考えてよいでしょう。もしくは、便があったとしてもスムーズに排便ができなかったり不快感を抱いたりする場合は便秘の可能性を疑ってください。

また、便秘は思春期から60歳未満までは男性に比べて女性のほうが発症しやすいものの、高齢になると男性も症状を訴える方が増えてきます。

便秘には原因がある

便秘にははっきりとした原因がわからないものも多いのですが、一般的には食生活の偏りや運動不足、ストレスなどで腸の動きが悪くなることによって引き起こされる場合や、なんらかの病気の影響で便秘になることがあります。

また、トイレを我慢しがちだったり、腹筋が弱く便を十分に押し出すことができなかったりする方も便秘になる傾向があります。

女性は便秘になりやすい?

月経前に便秘の症状が出始めて、生理が始まると症状が落ち着く経験をされた女性もいらっしゃるのではないでしょうか。これは排卵後に多く分泌される「黄体ホルモン」という女性ホルモンが関係していると言われています。

黄体ホルモンは腸の動きを抑える働きだけでなく、体に水分を溜め込む働きも持っているため、腸内の水分が体内に吸収されることで便が硬くなり、便秘になりやすくなるのです。このように、黄体ホルモンの影響によって腸の動きが弱い時期があることが影響していると言われています。また、腹筋などの筋力が男性よりも弱いことも影響していると言われています。

もしも便秘になったら

便秘の症状が出始めた場合は、まずは生活習慣の見直しから始めましょう。食物繊維を多く摂取したり、散歩やストレッチ程度の適度な運動習慣を身につけたりすることも有効です。

また、腹筋を鍛えるのも効果的です。腹筋を鍛える際は1度にたくさん行うより、軽めに毎日行うとよいでしょう。

おすすめは、10回程度を毎日続けることです。まずは仰向けになって脚を軽く折り曲げ、両手を頭の後ろに組み、腹筋のあたりに少しだけ力を入れるイメージで爪先を見るようにしながら頭を少しずつ起こしていきます。その際、なるべくゆっくりと息を吐くようにしましょう。その姿勢を5秒ほど維持したら頭を元の位置に戻します。この運動を毎日の習慣にしていきましょう。

ただし、もしも症状が改善されなかったり悪化したりした場合は、薬局で相談した上で最小限の量の市販薬を服用するようにすることが大切です。

また、「便を毎日出さなければならない」という思い込みはプレッシャーをかけることになってしまい、便秘の解消には逆効果です。便秘の症状が現れた場合であっても焦らないことが大切で、もしも不安が膨らんだ方はお早めに医療機関を受診することをおすすめします。

さらに詳しく​!宋美玄先生に聞きました 

​日々の生活で気になること、もっと知りたい疑問を宋先生に聞きました。

​宋美玄先生

産婦人科医、医学博士

2001年、大阪大学医学部卒、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い:妊娠・出産の心得 11か条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)などがある。

- 女性は生理の前に便秘になりやすいと聞きます。なぜですか?

黄体ホルモンである、プロゲステロンが多く分泌されている時期のためです。プロゲステロンが大腸のぜん動運動を抑えたり、腸内の水分を体内に吸収しやすくすることで、便が固くなり、便秘になりやすくなります。

そのため、黄体ホルモンの分泌が急減する月経中は便秘が解消されるという人が多いです。

- 便秘薬の種類や選び方について、上手な使い方はありますか?

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酸化マグネシウムのようにマイルドでクセになりにくいものから試してみるといいでしょう。酸化マグネシウムには、便の水分を増やし軟らかくし、排便がスムーズにする働きがあります。

効きが悪い場合は、お薬の働きが違うもの(センナなど)を併用するといいでしょう。

参考:
​厚生労働省 「e-ヘルスネット」
日本大腸肛門病学会「大腸・肛門の病気について」