月経前のさまざまな症状、緩和方法や周りができるサポートとは?

 

こんにちは!カラダシルプロジェクト運営事務局のサキコ@クリニック勤務です。

ついに2022年がはじまりましたね。本年もカラダシルプロジェクトをよろしくお願いします。

前回まではPMS(月経前症候群)の症状やピルによる緩和方法についてお知らせしました。

でも、わたしのクリニックにやってくる方の中には「PMSは辛いけどピルはちょっと苦手・・・」という方も。

そこで、今回はピル以外でPMSの辛さをラクにする方法をお伝えします!

前回の配信とあわせて読んでみてくださいね。

 

ピルにデメリットってあるの? ピル以外の方法があれば知りたい!

PMSは生理前のホルモンの増減によって起きる、イライラや情緒不安定、にきび、頭痛、便秘などの心身の不調のこと。ピルは、こういった症状をラクにしたいときに効果的な薬のひとつです※1。

一方で、ピルの種類によっては、飲む人の生活環境や体質と相性が悪い場合も。そうした場合に起きる副作用として、例えば吐き気や頭痛、月経による出血が長引く、血栓症のリスクなどがあります※2。自分に合うピルを探すために、医師に相談の上で種類を変えていくやり方もあります。

もうひとつのデメリットは、ピルの種類によって費用負担がそれなりにあること。前回お伝えした通り、生理痛や過多月経など「月経困難症」に対するピルは保険適用内ですが、PMSの場合は保険適用外となります。

ピルが身体に合わない場合、漢方薬でPMSが楽になることもあります。

症状や体質に合わせて、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、加味逍遥散、桃核承気湯、女神散、抑肝散などがよく選ばれると言われています※3、4。

 

他にも、下記のようなことを意識するとPMSがラクになりますよ!

・カルシウムをとる

 例)牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品、骨ごと食べられる小魚、豆腐や納豆などの大豆製品、野菜類や海藻など※5

・マグネシウムをとる

例)ホウレンソウのような緑色の葉野菜、ナッツ類など※6

・カフェイン、アルコール、喫煙を控える

他にも、ストレッチや散歩、深呼吸をするなど、気分転換やリラックスできる時間をもって、自分に合ったセルフケアの方法を探ってみましょう

 

監修:

宋美玄先生 産婦人科医、医学博士

2001年、大阪大学医学部卒、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い:妊娠・出産の心得 11か条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)などがある。

参考資料:

※1 月経痛(生理痛) 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ

※2 避妊 女性の健康推進室 厚生労働省

※3 月経前症候群(PMS) 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ

※4 月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS) 公益社団法人日本産婦人科学会

※5 みんなの食育 農林水産省

※6 マグネシウム 厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』 e JIM